乗り遅れたから延着証明を出してください

ガラケーが主流だった時代

まだスマホがあまり普及していなくて、携帯電話(ガラケー)を持つ人の方が多かった頃だから2010年より前だったでしょうか。
私は始発駅で普通列車の運転席に座り、出発時刻になるのを待っていた時でした。
側開き戸のガラスを急にドンドンと叩かれたのに驚き、ホームの方を見ると血相を変えた女性が立っていました。

 

電車が早く出ていった!

何か緊急事態でも起こったのかと思い
「何かありましたか?」とその女性に問いました。

その女性は私に
「いま出ていった電車(優等列車)が2分も早く出ていったのですけど!」
とマジで怒りながら話してきました。
「あの、2分も早く発車することはあり得ません」と話した私に噛みつくように
「私はケータイで時間を見ながら行動していますから、間違いなく2分も早く出発しました!」
そう言いながら私に携帯を見せてきました。

運転席に置いていた運転時計と私の電波時計、そして女性が差し出した携帯を見比べたのですが、携帯電話に表示されている時間は2分遅れています。
「その携帯電話の時間が間違ってますよ」
そう言って私は運転台に置いていた運転時計を見せたのですが納得せず
「乗り遅れたのはそちらのせいですから延着証明を出してください!」
電車が遅れて到着すれば駅で出すでしょうが、遅れてもいないのに出すわけがありません。これをストレートに言ったところで、この女性は反逆してくるだけです。なので
「ご要望にはお応えできません」
それでも腹の虫が収まらないのか
「勝手に電車を早く出して、客の迷惑になるって分からないの!あなたがたのせいで仕事に遅刻するじゃない!」
などと怒鳴り散らした後
「とにかく延着証明を出してもらわなきゃ、私は遅刻になるじゃない!」

あまりにしつこく怒鳴ってくるので
「何を言おうが勝手ですけど、あなたの携帯電話の時間をきちんと合わせてから言ってください」
私の言葉に反応した女性は
「携帯電話の時間が間違うわけないでしょ!」と反論してきましたが
「携帯電話は電源を入れたときに時間を合わせます。電源を切らない状態では時間はどんどん狂いますよ」

若い女性が乗務員に噛みついているから、周囲の無関係な男性旅客がその女性の周りに集まってきます。
その女性は私からは離れていきましたが、まだ大声で
「電車に乗り遅れたから延着証明を出せって言ってるのに・・・」

早発に対するクレームは多い

担当する普通列車に対する出発信号機が進行を指示する信号の現示となったので、ドアの閉扉完了と合図を確認して出発させました。
女性に噛みつかれた時間は2分弱でしたが、一気に頭に血が上った時間になりました。
この当時の携帯電話って電源が入った時に時刻合わせを行うだけだったので、電源を落とすことなく使い続けていたら時刻表示がどんどん狂っていくことを知らなかったのでしょうね。
電車が早発したというクレームもよく浴びせられるので、また機会があれば書いていきますね。

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