私が勤務していた会社では、昭和50年代にはすでに多くの駅で自動改集札機(以下 自動改札)が設置されていました。
今の自動改札とは違い、切符や定期券の磁気データを読んでセーフかアウトかを判定するのと、切符類を入れずに通過しようとする人を止める機能程度しかありませんでした。
まだ交通系ICカードなんて登場するずっと以前のことですし、回数券もエンコード化されていない裏が白いたんなる紙でしたので、自動改札に求められる機能って今思えばたいしたことではなかったのです。
※でも自動改札の普及で改札要員を大幅に減らすことには成功していますが
切符類を入れずに自動改札を通過しようとすると扉が閉まって警報音が鳴ります。
ただ小さな子供が通過した場合には反応しないように、一定の背の高さ以上の人が通過した時だけ反応するようになっているのはご存知の通りです。
でもたまに小さな子供でも反応して扉が閉まることがありました。
たとえば手を挙げて自動改札を通過するときですね。
手を挙げることで“一定の背の高さ以上”だと自動改札で検知しちゃうのです。
一緒にいるのがお母さんだけの時はあまり怒ってくることはありませんでしたが、子供が女の子でお父さんが一緒にいるときはよく怒ってきましたよ。
こちらとしては謝るしかないのですけど。
怒ってくる時によく言われるのが
「まだ学校にも行ってないのに電車はタダなんと違うのか!」
これ正確に言うと違うのです。
1歳未満の乳児に関してはたしかにタダです。
1歳以上12歳未満(小学校卒業後の3月31日まで)は小児運賃が必要です。
ただし切符や定期券を所持している人(おとな・こどもは関係ありません)に同伴される6歳未満の幼児(小学校入学の年の3月31日まで)は2人まで無料、3人目からは小児運賃が必要です。
※会社によっては1人まで無料、2人目から小児運賃が必要な場合があります
たまに小さなお子さんを3~4人連れて利用されるのですが、切符を購入しているのは大人1人分だけで、お子さんは何も買わずに乗車しようとする方がいるんですよね。
悪気はないとは思いますし、ただルールを知らないだけとは思いますが、そういった方には丁重に説明して小児切符を買っていただいていました。
だって小学校入学前の幼児の電車賃がタダだとしたら、保育園や幼稚園の団体って保育士さんや教諭だけ運賃を支払えばOKってことになっちゃいますからね。