令和2年7月豪雨と名付けられた熊本県を中心に九州から中四国・近畿・中部・東北地方にまで被害をもたらす水害ですが、まだ収束していない段階で名前が付けられることって珍しいですね。
まだ今日・明日と被害が拡大しそうですし、ちょっと落ち着かない感じがします。
災害が起こるほどではないけど、でもあちこちで警報級の雨が降っていて、鉄道もあちこちの路線で土砂崩れなど大きな被害を受けたりしていますし、そこまでいかなくても雨量規制によって運転を見合わせる区間が相当多くあります。
「大雨で運転見合わせかぁ、相当な降り方をしているもんなぁ。うん?大雨による運転見合わせなんて経験したことはないなぁ」
とひとり呟いてしまいました。
そうなんですよ、風がきつくなったために速度規制するとか運転見合わせ(抑止)は何度も経験があるのですが、雨量による運転の規制って速度規制までで、運転見合わせなんてしたことがないんですよ。
もちろん雨量による運転規制についても規則に定められてはいるんですよ。
45㎞/hか60㎞/hだったかは忘れましたが、たしかに速度規制の経験は何度かあります。
大雨が原因による土砂の流入とか倒木で運転抑止の経験もあります。
でも雨量計が基準値を超えたので運転見合わせ、っていう経験は一度もないんですよ。
1時間雨量や24時間雨量が規制値を超えれば、速度規制や運転見合わせを行うというのはどこの鉄道会社でも取り決めがあります。
ただこの規制値の決め方がJRのほうが厳しめになっているのに対して、私鉄の規制値はかなり緩くなっているのではないかな。
だってJRと並行して走る京阪神間でも、JRは運転を休止しているけど阪神は特急や急行の運転だけ休止、阪急や京阪はダイヤ通りに運転というパターンが多いですからね。
※台風など強風時も同じようなパターンの気がする
豪雨になると雨が真っ白なカーテンのように前方をふさいでしまい、まったく前が見えない状態でも電車を止めることなく運転を継続していましたよ。
車掌だって豪雨によってホーム上が2~3両分先までしか見えないのに、それでも何とかドアを閉めていたし、運転士に出発合図を送っていましたからね。
いま思えばそんな状況下でよく100㎞/h以上の速度でかっ飛ばしていたなぁと思いますね。
豪雨の中でも1~2分以内の遅れしか出さずにどの運転士も運転するのですが、仕事が終わっていざ帰ろうと思った時
「うちはふつうに動いているけど、JRが止まってるから帰られへん・・・」
そんなことがよくありました。
乗務区の休憩所にはJRの運転再開を待つ勤務が終わった乗務員がたくさん・・・
そんな光景がよくありました。