前回気笛・警笛のことについて少し書きました。
黄色の点字ブロックや白線から足は出ていなくても、上半身や持っている荷物がが出ていれば気笛また場合によっては警笛を鳴らされることは当然あるという話でした。
警笛を鳴らされた列車の撮影をしている人にすれば、足は点字ブロックから出ていないのに!って怒るのかもしれませんが、運転士からは足が点字ブロックより内側にあるってことは分かりません。
あくまで体や持っている荷物(カメラなどを含む)が点字ブロックの位置から出ているかどうかしか、運転士からは確認のしようがありませんから。
こんな感じのことを前回書いていて思い出しました。
「もっとやさしく警笛を鳴らせ!」って怒鳴られたことを。
夕方のラッシュの時間帯でした。
両側にホームのある駅に速度25㎞/hで進入していきました。
ホーム上はかなり混雑していて、ホームに少し入ったあたりで短く気笛を一度鳴らしました。
列車が進入していることを知らせるための気笛です。
※電気笛が装備されていない古い車両です
ホームの中ほどあたりまで進入したとき、白線(点字ブロックはあったけど白線がさらに外側にひかれていた)を超えて歩く人がいました。
後方から接近していったのですが、本など読んでいるのか全く列車の接近に気付いていない様子。
当然ですが気笛(警笛)を鳴らします。
その人はあわてて白線の内側へと下がりました。
停止目標に列車を止めると、先ほど警笛を鳴らされた30過ぎくらいの男性が駆け寄ってきます。
「ビックリしたやろ!心臓が止まるかと思ったわ!もっとやさしく警笛を鳴らせんのか!」
いきなりまくし立ててくるその男性。
手には買ったばかりと思われるデジカメとその説明書が。
※デジカメが急速に普及し始めた1990年代中頃の話です
そして私の顔などをそのデジカメで何枚も撮り始めるのです。
「なに勝手に人の顔を撮ってるんや!」
「おまえが大きな音で気笛を鳴らしたからやろ!」
その様子をたまたま見ていた駅の助役が駆けつけてくれてその男性を駅事務室へ連行。
そして撮影した私の顔をデジカメから消去したことを確認してから、駅事務室から出したとの連絡を後で受けました。
やさしく警笛を鳴らせ!って、気笛をやさしく鳴らしたら警笛じゃなくなりますし。
そもそもお前がどこを歩いてるんだって部分が抜け落ちているんですよね。
スマホを見ながら歩いていれば、今自分がどんな危ない所にいるのかという危険性が抜け落ちるのと同じ。
警笛に驚いて気付けば助かるけど、列車に接触してから気付いたりなんかすれば時すでに遅しってことになるんです。
列車の撮影をしている人も同じで、ファインダーに全神経を集中しているから今自分がどのような危険な行為をしているのかに気付けないのかな。