先日新聞に「駅のバリアフリー化、鉄道運賃に整備費を上乗せへ…1乗車につき10円以下」というタイトルの記事が出ました。
駅の施設であるエレベーター、エスカレーター、ホームドアといったバリアフリー施設の整備・維持に使い道を限定して、運賃に上乗せして徴収する案が国土交通省から出ているようです。
想定としては。東京、大阪、名古屋の三大都市圏で導入し、1乗車当たり10円以下で2023年春以降の導入を見込んでいるようです。
「駅のバリアフリー化、鉄道運賃に整備費を上乗せへ…1乗車につき10円以下」
三大都市圏で導入して運賃に加算されるのは、この三大都市圏の鉄道利用者が多いからということですね。
ただ東京周辺の駅ではすでにエスカレーターやエレベーターの導入は相当進んでいるし、ホームドアも関西とは違ってかなり導入が進んでいます。
それに比べて関西や中京地区は導入が遅れていて、国や自治体の補助と鉄道会社の持ち出しだけでは整備が進まないと判断したのかな。
名古屋や京阪神地区から少し離れれば、バリアフリーなんて関係ないというほど何も整備されていない駅が多数あります。
それは関東でも事情は同じなのかもしれないですけど。
バリアフリーどころか無人駅や一部時間帯のみ駅員が配置される駅も相当増えていますし、今のままでは遅々としてバリフリー化は進みそうにないですからね。
実際のところエレベーターやエスカレーターって誰もが使う設備ですし、ホームドアだって駅利用者の安全を確保するための設備ですから、鉄道利用者皆が負担する運賃への加算は賛成です。
ただ今回の案では鉄道利用者が多い三大都市圏で運賃加算であって、その他の地域では加算されないのかな?
これらの設備って導入時が最もお金が必要なのは事実ですけど、その後のランニングコストもかなりかかるわけですから、運賃加算は全国一律のほうが良いと思うけど。
ランニングコストは電気代だけではなく定期点検の費用もバカにならないですから。
自動改札や券売機の保守を行っていたメーカーの人から私が駅勤務時代に聞いた話では、メーカー側も保守費用って持ち出しになっているケースが多く、収支がトントンになれば上等なほうだって言ってたほど。
でも全国一律で運賃加算しているのに、自分が利用する駅はバリアフリーどころかホームには申し訳程度の上屋(屋根)しかなにのはどういうことだ!って声も出そうだから、敬遠したのかな。
そうなると今後も東京・名古屋・大阪を中心にした同心円状でしかバリアフリーも進んでいかないのかもしれないですね。
駅ホーム上の安全の確保ができるホームドアが設置され、エレベーターが駅構外から改札近くまで、そしてホームまで設置されれば今後ますます駅無人化は進んでいくような気がします。
実際のところふつうに鉄道を利用するだけならば駅員と接することはありません。
何せ自動改札にピッ!ってすれば良いだけですから。
まぁ感覚としてはそれこそエレベーターに乗るのと同じ感じですし。
こないだ運転士なんて職がなくなるって書いたところなのに、駅員っていう職も無くなりそうですね。