多くの路線で今日12月30日から休日ダイヤでの運行になっています。
ただ官公庁は12月28日が御用納めで29日から年末年始の休暇に入ることもあり、昨日12月29日の平日ダイヤ運行は路線によってはガラガラでの運転となり、いつもとは真逆の気の使い方をしていたかもしれません。
平日朝7時から9時ごろまでのダイヤは駅間の運転時秒をかなり長めに取り、さらに各駅での停車時間も長く取っています、いわゆるダイヤを寝かせている状態です。
閑散時と同じようなブレーキ操作ではなく、ブレーキを緩めにかけるために制動距離を長く取って、満員の車内への衝動をできるだけ抑えて入駅できるようにダイヤ自体に余裕を持たせるためです。
私が所属していた路線も当然ながら平日ダイヤの朝のラッシュ時間帯はダイヤをある程度寝かせていましたが、それでも各駅停車なんて駅間最高速度まで引っ張って、ブレーキはやや距離を取るけどそこそこ突っ込んで行かないと遅れる、そんなダイヤ設定になっていました。
ダイヤ上の停車時間と実際に停車している時間とのギャップが激しいことが原因です。
ところが12月29日の朝の利用者は激減しますから、停車時間はダイヤで設定された時間でも余裕ができる。
そして乗客が少ないのだからブレーキは閑散時と同じで全く問題がない。
そうなると何キロまで引っ張るべきかが難しくなる。
だって日頃はほぼ最高速度で運転してギリギリなのに、29日はとにかく余裕がアリまくりで普段運転している感覚とは大きく違ってくるのですから。
平日朝ラッシュ時間帯はシフトでホームに立つことになっていますが、29日もお客さんが少なくてもシフト通りにホームに立ちます。
極力早着しないように普段は100キロ以上で走るところを70キロ程度に抑えて走るのですが、それでも少し早着してしまいます。
そしてホームに立つ係員と
「この電車が一番早着の具合がマシだな。ひどい電車は1分近く早着しているよ」
普段はホームを走り回る係員も、この日だけは退屈そうに運転士と話をして時間をつぶします。
この時期はもちろん寒いから、話でもしていないと身が持たない感じがしますから。
30日や31日は意外とお昼前まではそこそこの乗車があります。
年始の準備のお買い物のために出かける人が一定数いるので、運転士や車掌は普段とあまり変わらない感じで仕事をしています。
でも15時を回るとガラガラになるので、またのんびりと運転することが多いかな。
ちなみに乗務区の係員は30、31日とほぼ大掃除のために出社している感じでした。
出勤担当などのようにいつもと変わらない業務を行う係員もいますが、他の係員は乗務区などの大掃除に追われます。
もちろん事故や故障などがあれば掃除なんて中断して元来の持ち場に復帰しますが、何もなけれ二日間は大掃除。
家ではそんなことしないのに、会社では率先して掃除しなきゃいけない係員たち……
こうして1年が終わっていくのでした。
今年も1年間ご覧いただきましてありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
街道海月