鉄道の現業職は泊まり勤務が多い職業です。
駅や乗務などの運輸部門だけではなく、車両・土木・電気など現業職では本当に泊まり勤務が多いのです。
私が所属していた会社の乗務区では基本的に乗務区内にある仮泊設備に泊まるのですが、少しだけ乗務区以外に泊まるシフト(行路)がありました。
終端駅に電車を留置してその駅で泊まって、翌朝その電車をまた担当するというパターンですね。
乗務区以外で泊まることを所属していた乗務区では区外泊と呼んでいました。
今回は車掌のころの区外泊の様子を書いていきます。
ここ数年は労働環境の改善とやらで行路の組み方もかなり変わってきたのですが、私が車掌のころは最終電車で終端駅へ到着。
翌朝始発電車として留置した電車をまた担当していました。
留置作業を終えて駅の仮泊所へ入るのが午前1時過ぎ。
翌朝は4時過ぎに起床して車両の点検を行っていました。
ここまで時間が短いと眠ると逆にしんどくなりますし、寝坊してしまう危険性もあります。
なので留置作業が終わった後入浴し、そして飲んでましたよ。
ビールなどは出勤途中に買ってきて、乗務区内の冷蔵庫で冷やしておきます。
最終電車を担当するときにアテと一緒に電車に積み込んでました。
車掌の時は乗務員としても先輩である運転士からいろいろな話を聞きましたよ。
飲みながらですけど。
面白おかしいことも聞きましたし、仕事の話も聞きました。
運転士登用試験前には試験に関する話も聞きましたしね。
そして出発前の点検のさいには各機器類やメーター類の見方、そして基本的なブレーキ操作を習ったりしていました。
私は車掌を4年間しましたので、運転士の研修になったころにはかなり運転のことを知っていました。
私だけではなく、当時の車掌はみんな運転士からいろいろと教えてもらっていました。
今は拘束時間中にアルコールを飲んだら、それこそとんでもないペナルティを受けます。
今思えば会社の施設内で飲んでいたというのも、ホントとんでもない話です。
でもあの当時は区外泊で運転士からいろいろな話を聞くのがホントに楽しかったです。
まるで遠足にでも行っている気分でした