少し前の記事になりますが、JR九州の子会社で駅業務などを委託していたJR九州サービスサポートの社員や契約社員が、JR九州が発行する交通系ICカードの「SUGOCA」を不正利用していたことが発覚。
不正利用者は16人に上り被害額は17万円を超えていたそうです。
乗車時にはSUGOCAを改集札機にタッチして通過し、降車時には改札にタッチすることなく駅事務室の処理機で入場情報を消去するという手法だったそうです。
私は関西の私鉄勤務でしたから「PiTaPa」が導入されて簡単な説明を受けたときに、駅勤務ならば処理機を操作できるから簡単に不正乗車できるだろうなとは思っていましたが、実際にやっちゃう人がやっぱりいるんですよね。
会社にしたって社員がこういった不正に関与するだなんて思っていませんから、いちいち処理の状況だとか件数をチェックまではしていなかったかもしれないですし、処理機の操作に関して制限を設けるとか考えてはいなかったのでしょうね。
私は交通系ICカードが導入されたときには運転士をしていましたし、その前段階のプリペイド式カード(イオカードとかパスネットなど)が導入された時だって運転士をしていましたから、駅に関することってホントに分かりません。
ただプリペイド式カードが導入されてしばらくした頃には、一部の駅員による不正利用があるという話は乗務員にも伝わっていました。
聞いた話なのでどこまで本当なのかは分からないのですが。。。
プリペイド式カードを偽造して(磁気テープを貼り付けて?)そのカードを使って券売機で回数券を購入し、購入した回数券を払い戻すという手口があったとか。
それをやっていたのが駅員(社員)で、自分が勤務の時に回数券を払い戻して現金化していたとか。
その人が勤務している日は回数券の払い戻しが異常に多くて、不審に思った上司(助役)によって現場を抑えられてクビになったとか。
交通系ICカードの不正利用もあったって聞きました。
JR九州での件と同じ手法だったようです。
交通系ICカードの入場情報を処理機を消去すると言う手口ですが、PiTaPaの場合だと運営元の「スルッとKANSAI」のサーバーに情報が残るそうです。
日付やどこの駅で処理されたのか、たぶんバッチナンバーとかも入力するはずですからどの駅員が処理したのかも分かるだろうし、処理をされた交通系ICカードのナンバーも当然記録されています。
なので簡単にバレちゃうそうです。
また処理機を操作したことを日報にも記入しなきゃいけないということも聞いていますから、日報とサーバーに残されたデータを突き合せれば一目瞭然!となるみたいです。
私の会社では当然ですけど自社路線以外は通勤代が支給されています。
昔は通勤定期券が直接手渡されていたのですが、さすがに面倒になったのか定期代相当額が給与といっしょに振り込まれるようになりました。
で、通勤定期券を自分で購入してそのコピーを会社に提出するという方法に変わったのです。
コピーを取ってから通勤定期券をすぐに払い戻し、自身が持っているPiTaPaで乗車しては処理機で取消す、そんなことを繰り返していたと聞きました。
鉄道会社の社員が不正乗車していたとなればクビになって当然です。
今回のJR九州の件では
2人が懲戒解雇(クビで退職金も出ない)
7人を諭旨解雇(クビだけど退職金は出る)
7人を減給や戒告
個人的にはちょっと甘い処分かなと思わなくもない・・・