今年はほぼ全国の鉄道会社が3月13日に一斉にダイヤ改正を行います。
今までも相互乗り入れを行っている会社ならば同日にダイヤ改正を行ってきましたが、そうではない会社ってダイヤ改正の日を他社に合わせる必要がなかったから、たいていバラバラでしたよね。
私が勤務していた会社を含めて一部の会社では、路線ごとにダイヤ改正を行うケースも珍しくはないほどだったから、今回のようにほぼ全ての全国の鉄道会社が一斉にダイヤ改正って今後もあまり体験できないかもしれないですよ。
ただいくつかの鉄道にまたがって通勤・通学している人は、乗換えの駅での接続の確認なども大変かもしれませんね。
ダイヤ改正になると最も大きな影響を受けるのはやっぱり乗務員です。
駅勤務だったり助役や運転指令といった仕事は、ダイヤ改正が実施されるからと言って出勤時間の変更が行われることはありません。
今まで8時出勤だったものが、ダイヤ改正によって7時出勤に変更になるということはありません。
ダイヤ改正に合わせて勤務シフトの大幅な見直し(合理化)があれば変わるかもですけど。
※ダイヤ改正からしばらくの間は異常時対応として助役や運転指令者は早出とか居残りは発生しますけど。
それに比べて乗務員は、出勤時間も交代時間も休憩時間も退勤時間もほぼすべてが変更になります。
出勤時間は最初に乗務する列車の交代時間から〇分前とか、出庫時間の〇分前と設定されていることが一般的ですから、ダイヤが変われば出勤時間も買ってしまうのです。
またダイヤ改正が行われると仕業表が全面改訂され、さらに交番表の見直しも行われます。
××の場合の休憩時間は〇分以上とか結構細かいルールに則って仕業表って作られていくのですが、ダイヤが変わるとその細かいルールにそぐわない箇所がどうしても出てきます。
そうなると例えば休憩後に乗務する列車を1本後に変更、なんて作業をしているとどうしても全面改訂につながっていくのです。
それとともに出退勤時間や泊まり勤務と日勤勤務のバランスから交番表の差替えも発生するわけです。
※ここでいう仕業表(行路表)は1日の乗務・作業の時間などを記した表、交番表は仕業表の番号・記号を並べた表で、乗務員は交番表の順番通りに毎日の勤務が指定されていきます。
3月13日は交番表の3-3の位置が勤務指定されるけど、ダイヤ改正前ならば13という泊まり勤務だったのに、ダイヤ改正によって2という泊まり勤務なった。
出勤時間は改正前の13ならば13時17分出勤だったのに、改正で2に差し替えられて9時29分出勤になった。
こんなことが現実に起こるのがダイヤ改正当日なのです。
本当に困るはダイヤ改正前日に泊まり勤務で出勤した時ですかね。
何せ会社で仮眠して翌朝起きて以降は新ダイヤで運転となるので、担当する列車が大幅に変更されているというケースもありますから。
今までのダイヤのままならば比較的楽だった普通列車を担当だったのに、改正によって最も混む優等列車の担当に差替えらえていたとか。
担当する列車の変更によって退勤時間が今までより遅くなった!
なんてケースもありますからね。
なのでダイヤ改正当日からしばらくの間は、仕業表や交番表とのにらめっこが続くのです。