2021年5月21日、東北線の新白河駅が終点となる列車でエンド交換のために乗務員室を出た。
ただし運転士はカギを乗務員室内に置き忘れたままホームへ降りた。
乗務員室の扉は自動で鎖錠されるそうで入れなくなり、当然ながら両方の乗務員室共に入室不可に。
別の列車の到着を待ってカギを借り、乗務員室の扉を開けて・・・
この騒動で35分ほど遅延したらしい。
この列車はワンマン運転だったのかな?
車掌が乗務しておれば乗務員室は開けられたわけですからね。
ワンマン列車って乗務員が運転士一人なので、運転士が乗務していない側の乗務員室は鎖錠することが多いです。
新しい車両を中心に自動で鎖錠する装置を導入していると聞いたことはあるのですが、私が乗務員をしていた時にぜひ導入してくれと掛け合ったことがあるんですよ。
車掌も乗務している列車だとしても、双方がエンド交換している間って乗務員室には誰でも侵入できちゃいますよね。
私が勤務していた会社ではエンド交換時に鎖錠するということはしていなかったので、ホントに危ないわけですよ。
ブレーキやノッチなどはカギやブレーキハンドルを差し込まなきゃ操作はできないけど、車掌スイッチは操作できちゃう構造でしたから。
車掌スイッチって車両の乗降用扉を開け閉めするものですが、カギはかけられるのですよ。
しかしカギを掛けると「閉」から「開」への操作はできないけど、「開」から「閉」への操作はできてしまう。
駅に停車中の列車ってお客さんが乗り降りできるように車掌スイッチは「開」となっています。
その状態で不審者が乗務員室へ侵入して車掌スイッチを「閉」にしたらすべてのドアが閉まっちゃう。
たとえ車掌スイッチにカギをしていたとしてもね。
ドアが閉まってあわてて「開」にしようとしても、もしも車掌スイッチをロックしていたら「閉」からは動かない。
だから自動で鎖錠する装置を入れてくれと掛け合ったわけですが、確かに乗務員室にカギを置き忘れることってあるんですよね。
私なんてブレーキハンドルを抜き忘れてエンド交換しちゃったこともありますから。
今では違うのかもしれませんが
運転用のカギと乗務員室の扉や車掌スイッチの鎖錠などに用いるカギは別でした。
私がいた会社では運転用のカギをマスコンキー、あちこちの鎖錠などに用いるカギを忍び錠(または車掌キー)と呼んでいました。
ひょっとしたら運転士が一人で乗務するワンマンを前提に、すべてのカギを統一していたのかな?
それともマスコンキーと忍び錠(車掌キー)は別だけど、キーホルダーで1つにまとめていたのが原因なのかな。
私はマスコンキーと忍び錠(車掌キー)は別に持つようにしていたのですが。
※内緒で予備のマスコンキーと忍び錠(車掌キー)を入手して一つずつカバンに入れていたけど。。。
自動で鎖錠する装置ならば、せめて車両の外部の分かりにくい所に開錠用のスイッチを付けるとか、駅に開錠用のキーを置いて置くかはしてほしいですけどね。