私が駅勤務をしていた1981年~1983年って、まだほとんどの会社でカード式の乗車券類は発売されていませんでした。
オレンジカードは国鉄が1985年に発売開始されたプリペイドカードで、改札に直接投入して乗車するタイプではなく、券売機で乗車券に引き換えるものでしたが意外と多くの人が愛用していた気がします。
テレフォンカードの発売が1982年に始まっているから、この頃から少しずつキャッシュレスの流れが出来つつあったのかもしれないですね。
私が勤務していた会社は関西の私鉄でしたので「スルッとKANSAI」というシステムと統一名称で、各社がオリジナルカードを発行していましたが、最も早くに導入した阪急でも1992年ということで、私すでに運転士をしていましたからこのカードのことをまったく知りません。
手にしたこともないんですよ。
新幹線回数券は意外に遅くて1987年に国鉄がJRに変わった際に発行が開始されたようです。
もう少し早くから発売されていた気がするのですが、青春18きっぷ(発売当時は青春18のびのびきっぷ)は1982年発売なのでこちらのほうが古くからあるんですよね。
(新幹線回数券は本来の回数券ではなく企画乗車券)
オレンジカードは今でも券売機でキップへの引換が可能ですが、JR東日本が高額のオレンジカードを廃止(低額のカードとの交換)し、新幹線回数券は徐々に発売区間が縮小されており風前の灯火。
SuicaやICOCAなど交通系ICカードが普及し、ネット予約のうえ交通系ICカードで乗車できるようになるなど、国鉄~JRの初期に発売開始された商品の需要が急速に落ち込んでいるのでしょうね。
高額のオレンジカードはもう低額のカードに引き換える人もほとんどいないだろうし、そもそもオレンジカード自体が使われる機会がほぼなくなっているのも原因なのかなと。
オレンジカードよりも後に発売されだしたイオカードとかJスルーカードなんてもっと早くに姿を消したわけだし、SuicaやICOCAの影響力ってホントに大きいのですね。
私の駅勤務時代に電車に安く乗車するには定期券か回数券の二択だったけど、そのうちの回数券は一部の会社で廃止され、今後各社から回数券の姿は消えていくのかなと思います。
普通のキップだって使用する人がかなり減っているでしょうから、近い将来磁気化された切符類は無くなるのかな。
回数券は“もぎり”(表紙と切符が綴られていてミシン目で切り離すタイプ)で日付印を押していた身からすると、磁気化された回数券まで姿を消すというのは、時代の流れをすごく感じてしまいます。