ネットニュースでJR日南線の快速が59分も早く出発する運転事故が発生。
9月21日の事ですが、青島発宮崎行き快速列車が、始発駅の青島駅18時30分発のところを59分早発。
途中の木花駅で早発に気付いた運転士はそのまま停車し続けて、木花駅から所定の時刻で運転を再開した。
簡単に書くとこういう事なのですが、いろいろと不運が重なったというか、ただの勘違いというか・・・
この快速列車は通常は志布志駅発で運転されているのですが、16日の台風14号の影響で土砂崩れが発生し、現在も青島駅~志布志駅の間で不通となっており、そのために青島始発の快速列車として運転されています。
志布志駅は駅員がいますが青島駅は無人駅だし、列車もワンマン運行だったので時間の間違いを知らせる術がなかった。
さらに日南線の保安システムは電子符号照査式という特殊ななもの。
通常はCTCセンターなどから自動で時間になれば出発信号機を現示させます。
ATSを解除して信号無視をしなければ、今回のような59分もの早発は防ぐことができます。
※出発時刻の数分前に現示するから、数分の早発はあり得るけど
ところが電子符号照査式では運転士が出発の要求を行います。
(機械のボタンを押すのだと思うけど・・・)
すると次の場内・出発信号機のある駅までの安全確保をしたうえで、出発要求した駅の出発信号機の現示を行います。
(次の駅からこちらに列車が走行しないように、何せ単線ですから)
そこには時刻という要素は入ってこないのです。
ちなみに正規の時間まで停車していた木花駅が次の場内・出発信号機のある駅で、木花駅から田吉駅までの出発の要求を行う前に時間の間違いに気づいたのでしょうね。
で、この59分早発というのが曲者だなと思いました。
正規の出発時刻は18時30分、そして早発した時刻は17時31分。
時計の短針を見ずに長針だけを見て、出発時刻だと勘違いしたのだと思います。
それも1分も遅れていると思って焦っていたのかなと。
実際のところ運転席に座った時に時計の短針(時間)なんてまず気にすることはなく、長針と秒針で分と秒しか気にしていなかったですから。
それと青島駅での折り返しとなり、無人駅で運転士ひとりで折り返しの時間まで待機となったことで、おそらく詰所には行かずに運転席にひとりでボケーっとしながら待機したのだと思います。
で、なにげにスタフを見たときに
「もう出発時間だ!」
と勘違いしてしまったのかなと。
それにしてもJR九州の運転指令も早発に気付かなかったのかな。
早発だとしても電子符号照査式によって進路が確保されている状態で運行しており、指令員もまったく異常に気付けない状態だったのかな。
電子符号照査式を採用している線区と運転指令の関係性がいまいちわからないのですが。。。
災害による措置で青島駅折り返しとしているわけですから、ふだんは無人駅であっても一人くらいは運転を扱う係員として、駅員を臨時で配置してほしかったなと個人的には思います。