震度5強の地震で混乱した首都圏の鉄道
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震度5強の地震で混乱した首都圏の鉄道

昨夜(2021年10月7日22時41分頃)千葉県北西部で発生した最大震度5強の地震によって、首都圏の鉄道はかなり混乱していました。

日暮里・舎人ライナーが脱輪したり電気設備の損傷によって運転できない状態になっているほかは、首都圏の在来線は順次運転再開しているようです。

夜中に発生した地震ですから、徒歩点検で地震の影響の有無の確認を行っていくので、どうしても翌朝には間に合わない。

利用している人にとっては迷惑な話かもしれませんが、点検もせずに走行させて事故につながったら大変なことですからね。

ただ運転再開したとしても今日1日は混乱が続く可能性が高いですから、時間には相当余裕をもって行動する必要があります。

 

 

新幹線には早期地震警報システムがあり、初期微動(P波)によって地震の規模を即座に計算して、列車を停車させるシステムです。

緊急地震速報も初期微動によって地震の規模を計算して、一定以上の地震が来るとされれば警報が鳴るのと同じようなシステムです。

なので地震が来てから新幹線車両に対して、揺れ始めてから停止指令を出すこともあります。

 

これに対して私鉄を含む在来線でも同じようなシステムを導入している路線が多くはなっていますが、新幹線とは違って列車無線を通して警報が発せられるだけ。

警報を受信し確認した運転士が自分で非常制動の措置を取る必要があります。

私が在職中にこの警報音を聞いたのは訓練の時だけで、実際の地震発生によって警報が発せられて非常制動で列車を止めたという経験はありません。

阪神淡路大震災の時にはこのようシステムはありませんでしたしね。

 

 

列車においては地震が発生したとしても、とにかく脱線しなければ乗客が負傷する可能性はかなり低くなるわけですから、地震警報システム以上に必要だと思うのが脱線防止ガードの設置です。

新幹線では設置がかなり進められていますが、在来線では踏切や曲線部あとは橋梁上など、脱線によって大きな事故につがりやすい箇所に優先して設置されているのですが、その他の個所ではなかなか進んでいません。

今はどちらかというとホームの可動式ホーム柵(ホームドア)の設置が優先されていますよね。

たしかにホーム上の安全は利用者にとっては日常のことで、地震などによる脱線は非日常のこと。

でもひと度大きな地震が発生して脱線すれば、大勢の旅客の命の危機に関わることになるんですよね。

今回日暮里・舎人ライナーの車内で脱輪による負傷者が数名出たのですが、最高速度60km/hでもこの状態です。

100km/h以上で走行する列車が脱線すれば相当の死傷者が出てしまうことに。

 

だから直線部も含めて脱線防止ガード(護輪軌条・ガードレールなど)の設置も急いでほしいなぁと思います。

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