JR西日本で何とも間抜けなミスがありました。
12月8日は強風のために始発から和邇~近江塩津間で計画運休を行うことになり、6時12分堅田始発京都行きの臨時列車を設定した。
本来は近江今津発京都行きの普通列車のスジで、近江今津~堅田間を部分運休した形ですね。
この日は朝から湖西線は大混雑しており、京阪電車の石山坂本線の京阪石山~坂本比叡山口間、京津線のびわ湖浜大津~京阪山科間で振替輸送も実施したそうです。
この堅田始発の臨時列車ですが、京都方面からの始発列車での便乗では間に合わないため、堅田駅で泊まらないと乗務できない。
堅田駅に乗務員の宿泊場所があるのかどうかは知りませんが。
この運転士の手配を電車区が忘れていたために運転することができず、結果的に運休となったというのです。
この列車の運休によって京都からの折り返し列車も車両がないために運休となったでしょうし、ひょっとするとこの運休が原因で湖西線は大混雑して京阪電車との振替輸送になったのかな?
臨時列車の設定を指示するのは本社だったり支社だったりするでしょうし、ダイヤの設定も本社や支社の仕事です。
ダイヤが大幅に乱れるなどして突発的な列車を設定するときは運転指令で行うこともありますが。
乗務員の運用についてですが仕業(行路)の設定は本社や支社またはその下に位置する課が行いますが、その仕業にどの乗務員を指定していくのかは電車区・乗務区の助役の仕事になります。
私はJRではなく私鉄勤務だったのですが、このあたりの事情はおそらく同じでしょう。
ぶっちゃけて言うと、列車の設定を間違えることはほとんどないのですが、乗務員の設定については時々ミスを犯すことがありました。
今回の湖西線の場合は計画運休ですから、おそらく前日の夕方くらいに正式に臨時列車の設定が課または電車区・乗務区に伝えられたのだと思います。
臨時列車とはいえ一部区間の部分運休的な列車ですから、乗務員の運用担当の助役は
「これだったら本来の乗務員が担当できるな」
と勘違いしちゃったのか。
はたまた臨時列車についての詳細が乗務員の運用担当の助役にきちんと伝わっていなかったかでしょうか。
とある催し物があって大混雑が予想され、本社では早くから臨時列車を設定して準備をしていた。
そのことは運転指令にも伝えられており、列車集中制御装置にその臨時列車のダイヤを運転指令で設定する。
車両課にももちろん伝えられて車両の準備を行う。
ところがその臨時列車の情報が勤務指定表に反映されておらず、助役は乗務員の手配をしなかった。
本社から下りてきた臨時列車の情報に従って仕業を組んでいなかったのが原因です。
臨時列車運転当日、ある乗務員が乗務員の勤務指定を行う助役に
「今日の催し物では臨時列車の運転はないのですか?」
とたずねたことで、助役は運転指令に問い合わせた。
そこから慌てて当日乗務できる運転士と車掌を探しはじめたものの、そう簡単に見つかるわけがない。
仕方がなく乗務区の助役2名で臨時列車を担当したのでした。
JRは車両も乗務員も運用範囲が広いために、車両はあちこちの駅での留置が多く、乗務員も本区以外での泊まり(区外泊)勤務がかなり多い。
私が勤務していた私鉄なんてJRと比べれば運用範囲なんてかなり狭いのですが、それでも運用に関するミスは生じる。
だから仕方がないとは言えないけど、改善の余地は必要ですよね、私が勤務していた会社も含めて。