2021年12月13日14時45分ごろ、東急東横線・日吉~元住吉間の上り線路の砕石(バラスト)が陥没によって穴が空いていることを保線の係員が発見。
17時半頃まで運転を抑止して復旧作業に当たっていたとの報道がありました。
直径50cm(60cmと報道しているマスコミも)で深さは50cm~100cmほどあったそうですから、相当大きな穴です。
利用している人にとっては迷惑な話かもしれませんが、下手すれば車両の脱線につながるような状態ですから、運転を抑止して補修作業をしたというのは賢明な措置だったと思います。
私は最初この報道を見たときは高架上のことだと思わず(東急なんて1~2回乗車したことがある程度)、路盤が比較的弱い箇所とか砂が多く混じる箇所とかで、長年の雨による浸食によるものだと思ったのです。
ところが高架上でしょ。
Googleマップで確認したらコンクリート製の高架橋だし、完成後15年ほどでしょ。
なのに穴が空くような陥没が発生してバラストが流出するって、さすがに私も聞いたことがない。
高架橋の構造でバラストの下に穴が空いているなんてのは聞いたことがないし、搗き固め作業がきちんとできていなかったためにバラストが緩んでいて、列車の走行による振動でさらに緩んで当該箇所にはバラストが無くなっていたとか?
※陥没した場所コンクリート製の高架橋区間ではなく、地平区間から高架橋へと移る盛土の区間だったそうです。
だとすると、雨によって盛られた土が少しずつ流出していた可能性が高いかもしれないですね。
高架橋上ではなく地上区間ならば、穴が空くことは十分考えられるのですけどね。
一概に路盤といってもその場所によっていろいろとあるわけで。
道床の下は土だとしても、掘っていくと砂が多く混じっている場所が現れて、さらにその下には粘土質の土という場所もあるわけだし。
粘土質の土って雨水などを吸い込まないので溜まったり流れて行ったりするけど、その上の土は雨水と一緒に流されやすいなんてこともありますから、ある日突然穴が空いて大騒ぎということも起こります。
実際に何度か経験しています。
穴まで空かなくとも路盤内にたっぷり雨水をため込んでいて、電車が通過すると枕木あたりに水がピュッと飛んで出てくるのだ、なんてことを保線のベテラン係員に教えてもらったりしましたからね。
搗き固めも昔は保線作業員がビーターと呼ばれる「つるはし」みたいな道具で、列車の振動で崩れていくバラストを枕木の下に押し込むことでバラスト同士の隙間を無くす作業を行っていましたが、いまはマルタイと呼ばれる作業車両で行っています。
マルタイによる作業ってかなりの騒音を伴うし、夜間の列車運転間合いを使用して行うことから、沿線に住む方からはかなりの苦情をもらうとも言います。
何が原因で高架上のバラストが陥没したのか。
ちょっと気になる事案です。