電車のドアが開く時に、ドアと一緒に手などが戸袋の方へ引き込まれることで起きる戸袋詰め。
昔は関西の私鉄のドアには「指づめ注意」という文字と、指が書かれたステッカーが貼ってありました。
会社によっては指が包帯で巻かれた絵が描かれたステッカーで「指づめ注意」なんてことも書いてあるから、やっぱり関西は・・・って感じのことを言われることも多かったですね。
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私はベビーカーの赤ちゃんの足がドアに挟まれたとか、ドアに引き込まれて戸袋詰めに遭ったという事象には遭遇していませんが、何度か耳にしたことはあります。
車内でのベビーカーを置く位置に気を付けてもらうしか防ぎようがありませんので、保護者の方はご注意を。
あとは小さなお子さんが外を見たくて、ドアにもたれかかっている時に引き込まれるケースが多いのかな。
戸袋詰めが発生すると慌てて引き込まれた手などを抜こうとしますが、無理に引っ張ると骨折する危険性があります。
基本は車内非常通報装置(非常ボタン)を押して乗務員に来てもらい、ドアのコックを抜いて手動でドアが動く状態にしてから、ゆっくり引き込まれた手などを抜きます。
これまでにもこのブログで戸袋詰めについては書いていますが、一般的に戸袋詰めは車内で起こっています。
車内で起こる戸袋詰めを「内戸袋詰め」と呼んでいました。
ただ私が車掌の頃に一度だけ、車両の外で戸袋詰めが発生したことがあります。
お母さんと電車に乗るためにホームで待っていた子供は、列車が到着してうれしくて、ホームに立っている時にドアを触っていた。
私はそんなこと知らずに車掌スイッチを「開」にします。
そしてホームを見ると、お母さんがこちらを見て激しく手を振っています。
駆けつけるとドアは3分の1くらいしか開いておらず、子供の手がドアと一緒に戸袋へと引き込まれています。
そのドアだけを開くコックは車内のシート下にあるため、外側からではコックを操作できませんし、ドアもあまり開いていないために車内へ入ることもできません。
そこで1車両の片側のドアすべてが手動扱いできるコックが車体の下部にあるので、そのコックを開いて処置。
幸いこの時は子供は少し皮がめくれた程度で済みましたが、子供でなくてもホーム上でドアに手を置いて開くのを待っている人っていますよね。
あれはマジで危ないからやめたほうが良いですよ。
特に大人は骨も硬いし太いから、子供以上に骨折しやすいですからね。
そういえばホームドアでも同様に「指づめ」とか「戸袋詰め」みたいなことって起きているのでしょうか。