2022年10月06日午前7時ごろ、小田急鶴巻温泉駅で普通列車に中型犬が侵入したことによる遅延が発生した。
散歩中にリードが外れてホームに迷い込み、新宿行きの普通電車のドアが開いた際に入ってきたらしい。
この犬を駅員が車外に出して運転を再開したようですが、車外に出す際に駅員は手を嚙まれたらしい。
小田急線で車内に犬 散歩中に逃げ出し…駅員かまれる 鶴巻温泉駅
昔は野良犬が多くいて、時々駅構内に入ってきたり電車に無賃乗車することがありました。
私は幸いにも乗務していた列車に犬が無賃乗車したことはなく、駅勤務時代にも勤務中に駅構内に犬が入ってきたことはありませんでした。
何せ大の犬嫌いなものですから、車内や駅構内に犬が入ってきたときはどうしよう・・・ってかなり真剣に悩んだこともあるほどですから。
ただ昔の犬に関するトラブルは野良犬がほとんどで、飼い犬に関するトラブルは駅構内や車内でケージなどから犬を出す行為がほとんどでした。
※犬など小動物はケージなどに入れて手回り品切符を購入することで車内への持ち込みが認められます。ケージから出すことは認められていません。
私が運転士の晩年(2012年頃)から飼い犬に関するトラブルが増加傾向です。
昔は電車と犬の接触って野良犬ばかりだったのですが、飼い犬との接触が増えましたね。
犬にリードも付けずに散歩させていたとか、散歩の途中にリードが外れたというケースで、今回の小田急の事案と同じですね。
80Km/hほどで普通列車を運転し踏切に接近すると、右手側から犬が踏切に侵入してきました。
気笛を鳴らしたのですが、その犬は軽い足取りで踏切を横断して私が運転する列車と接触。
小型犬の部類に入る白い犬で、軽い接触音だけが聞こえてきました。
踏切の外には飼い主らしき人が口を手で覆いながら立っている姿も見えました。
ちなみに私はブレーキは一切かけていません。
今はひょっとすると小型の動物であってもブレーキをかけるように指導されているかもしれませんが、2010年前後の私が勤務していた会社では、小動物の場合はブレーキをかけることはありませんでした。
今ならば小型犬との接触でも列車を止めて点検までするようですが、この当時は小動物との接触では点検のために停車させることもなく、乗務区に戻ってから事後報告で犬との接触を口頭で報告するだけでした。
でも犬の飼い主から
「なぜ電車を止めて、うちの○○ちゃんをひかないようにしてくれなかったの!」
とクレームが入ったとは聞きましたが、私にはそれ以上のことは分からず。
今ならば少しは事情聴取も受けるのかな?
電車に犬が無賃乗車してきたという事例は結構多いですよ。
昔は毎朝ほぼ同じ時間に同じ駅から同じ駅まで無賃乗車する野良犬がいましたが、さすがに今はそんな犬はいないでしょう。
ただ2010年ごろからは首輪をした犬が多くなっていて、逃げ出したのか、飼い主の不注意なのかは知りませんが、乗務員が困ることが多くなっています。
飼い犬って人間に慣れているからか、駅員や車掌が追い出そうとしても尻尾を振って逃げ回ることもあるのですが、たいていの犬は見知らぬ場所に迷い込んでしまって興奮状態にあるので、近付こうとすると威嚇してくることが多いですね。
今回の小田急の件では駅員が噛まれたそうですから、犬嫌いの私からすればその飼い主を訴えたいですよ。
小田急の件では会社側がどのような態度をとるのかはわかりませんが、電車の運行に支障をきたした事と駅員が犬に嚙まれて軽傷を負ったことから、然るべき法的措置を会社主導で行ってもらいたいと思います。