年が明けると入試の本格シーズンに突入で、大学のセンター入試が大きく報道される時期。
これから3月までは高校や大学の入試が続いていきます。
大学入試は私が駅勤務のころは「大学共通第1次学力試験」ふつうは略して「共通一次」と言っていましたが、私が配属されていた駅管区ではあまり関係がありませんでした。
ただ私立の大学や高校は複数あり、試験当日には駅も応援要員を配置するなどしてそれなり忙しかったです。
なにせ1980年代初期のころのことですから、当然交通系のICカード(SuicaやICOCAなど)も無ければストーアードフェアシステム(イオカードなど磁気カードを投入するシステム)ももちろんない。
試験のために初めて訪れる駅と言う方が大半で普段乗車しない区間ですから、みんなきっぷを購入しなきゃいけない。
券売機だけでは到底捌ききれないから、年に数日だけ開ける有人のきっぷ売り場で手売りできっぷを販売したりしていました。
でも入試って時間がきっかりと決まっているので、朝試験会場へ大量の受験生がやってきた時に帰りのきっぷを販売し、今度は試験が終わって家路につくためのきっぷを販売するまでの間は何もすることがない。
そんな応援要員のシフトが臨時で何本も組まれて、受験生が必死で試験に臨んでいる間、こちらは退屈でお茶してご飯を食べに行って雑談して、ついでに昼寝をして時間をつぶすということが試験日当日に行われていました。
きっぷの販売要員以外にも自動改札だけでは捌ききれないから、臨時の友人改札の設置もあるし誘導要員やホーム上の安全のための要員も設置するなど、入試の当日って人手はかなり必要としていました。
乗務員はそれほど忙しいという状況にはなりませんが、試験開始前の列車は超満員になるなどするために、昔は大きな私立大学の入試当日には臨時列車を走行させて受験生を裁いていました。
それほど多くの臨時列車を運転はしませんし、列車種別も「臨時」などとは表示されず通常の表示でしたから、今のように撮り鉄がわんさかやってくるような状態ではありませんでした。
列車番号は臨時列車の番号を名乗ってはいましたが、運転士のスタフを見なければ臨時列車だと気づかなかいでしょうし。
私がいた会社では、駅のシフトの名称は駅名と勤務形態で呼ばれていて、○○(駅名)隔日とか○○(駅名)日勤のように呼ばれていました。
隔日とは24時間の泊まり勤務のことで、例えば「大阪隔日A」とか「大阪日勤C」のように名前が付けられていましたが、入試の際のシフト名は「学校名」
例えば東大の入試のための応援系統は「東大出札A」「東大改札B」みたいなシフト名でした。
乗務の仕業(シフト)は泊まり勤務当日は例えば「泊2」で明けの日は「非2」、日勤勤務は番号だけで「17」みたいな感じですが、入試の臨時列車はやはり「学校名」
入試の臨時列車のシフトが2本あれば「東大1」「東大2」のように呼ばれていました。