私は公立普通科高校卒で入社
私は公立の普通科高校を卒業後に鉄道会社に入社しました。
特に運転士に興味があったわけではなく、私鉄ならば転勤があってもそう遠くに行くことはないなと思って就職先にしました。
私が入社した時は約30名が駅や乗務員などの運輸現業職に配属になりましたが、8割以上は普通科の高校を卒業した人でした。
あとは工業科や商業科卒業者だけで専門学校卒はいませんでした。
私が入社した1981年当時は、鉄道関係の専門学校というものがありませんでしたからね。
専門卒や大卒も
ところがここ2000年ごろから様子が変わってきまして、大卒の人が高卒に交じって運輸現業職に就くケースが多くなりました。
そして専門学校卒も少しですが入ってくるようになっています。
関東ならば今でも、岩倉高等学校や昭和鉄道高等学校を卒業して鉄道会社に就職する人が多いと思いますが、私がいた会社は関西ということもあって、これらの鉄道系の高校卒の人はいなかったように思います。
一時期ですが私がいた会社でも中途採用が行われ、この時に大卒の転職組の方が運輸現業職にたくさん入ってきました。
まったく鉄道には興味がないけど会社としてみた場合に安定しているからと、前職の企業もプライム市場に上場しているのに思い切って転身した人もちらほらいましたが、多くの方はゴリゴリのマニアだったような…
10年ほどで中途採用はしなくなったようですが、また人材難に陥った時には再開するかもしれないですね。
最近はまた高卒が多くなっている気がします
私が現場を離れてからは大卒や専門学校卒より、私が入社した当時と同じように高卒の採用が増えているようです。
同じ大学出身でも総合職で入社し少しだけ現場で実習に就くものの、上手くいけば社長にまで昇り詰めることができるエリートコース。
運輸現業職で入社し高卒と同じ扱いをされ、いくらがんばっても駅長(係長に相当)止まりというコース。
同じ大学を出身した仲良し同士でも、コースが違うと入社直後から社内での扱われ方が違っていたりします。
エリートの方たちは私にすればどうでもよい存在ですが(笑)
国立大を出て現場で高卒の人と同じように働く人の中には、うまく職場に溶け込めずに浮いてしまっている人がいましたね。
働きづらくて辞めてしまう人も多くいました。
こんなことがあるから高卒で統一しようとしているのかな、なんて思ってみたり。
車掌や運転士を目指すのならば昔は工業高校卒が良いと言われていましたが、いまは普通科の高校卒で良いと思います。
ちなみに私が入社したころは、入社人員に対する鉄道ファン(マニア)の割合は10%にも満たなかったのですが、今は20%くらいはいるかな。
それでも特に鉄道に興味が無いという人の方が多い気がしますよ。
鉄道会社によって考え方などの違いもありますが、もしも駅員や乗務員と言った運輸現業職を目指したい人は、高校2年生くらいまでに各社の求人状況をチェックして、高卒のほうが良いのか、大学を卒業してからでも現場で働けるのかを確認しておく方がよいですよ。
鉄道ファン(マニア)はあまり好まれない職場でした
会社によってかなり違いはあると思いますが、私がいた会社では達道ファンはあまり好まれる存在ではありませんでした。
入社時点で鉄道が好きで追いかけ回しているという人は少なかったです。
子供の頃少し興味があったという程度の人が大半だったからか、ホームや沿線で写真を撮っている人や、乗務員室にへばりついている人に対しては、
「子供じゃあるまいし……」
みたいな見方をする駅員や乗務員が大半でした。
実際に働いていて思ったのは、
趣味は趣味、仕事は仕事として区別して生きて行くほうが幸せなんじゃないかな。
Aという私がいた鉄道会社が好きで入ってきた人たちはすごく満足そうで、同じA社好きだけでかたまって乗務区にいたけど、その他の乗務員たちからはあまり良く見られず浮いた存在になっていたし。
ただ鉄道が好きでAという私がいた鉄道会社に入って来た人は、思っていたものと現実との違いに肩を落とすというか、だんだん鉄道関連の趣味からは離れていく人が多かったような。
この辺りも会社によってかなり違うでしょうし、もしも就職を考えているのならば、少し頭に置いておく方がよいかもしれません。