厳密に言えば桜が咲くころから線路内侵入が多くなり、GWに入るとホントに多くなるんです。
撮り鉄の話ではなく山菜採りで線路内へ侵入する人の話です。
桜が咲きだすころから土筆(つくし)採りの人が現れ始めて、ワラビやヨモギなどを採るのだと思います。
街中を走る線路際にも意外と山菜って多くあるそうで、例えば桜の木があってその根元には草が生い茂っているような場所には山菜も生えているといいますからね。
私は自分の目で確かめたことはないのですが、運輸系の保安係の人から聞いた話ではたしかに山菜は多いらしく、よく侵入してくる場所以外で穴場もあるし(普通の人は入れない)、夏前になるとビワがなるので、高枝切りばさみをもって行って取ったりするなんて言っていましたからね。
フェンスから軌道設置場所までが広い場所なら安全に山菜が採れる。
たぶんそんな感覚で気軽に入ってきているのだと思いますが、鉄道用地内に無断で侵入すれば鉄道営業法37条
“停車場其ノ他鉄道地内ニ妄(みだり)ニ立入リタル者ハ十円以下ノ科料ニ処ス”
※“罰金等臨時措置法”により1万円以下の科料
によって捕まりますよ。
科料の1万円は大した額じゃないかもしれませんが、科料を食らえばあなたも立派な前科者!
走行中に線路内侵入(レールを敷いてある場所だけではなく鉄道用地内すべてを言います)を見つけると、まずは運転指令へ報告します。
運転指令は最寄りの駅や保安関係の係員などに指示を出して現場へ直行させると同時に、走行中の各列車に対して徐行運転の指示を出します。
※場合によっては現場で一旦停止という指示が出ることも
現場へ直行した係員から、当然ですがすぐに立ち退きを要求されます。
たいていの人はすぐに退去するのですが、中には歯向かってくる人もいるようでして、そのような場合には警察へ連絡します。
退去が確認されれば現場の係員から運転指令へ携帯電話でその旨報告し、運転指令は各列車に対して徐行指示の解除を伝えます。
私が車掌になったころは
「また山菜採りのおばさん達だろう」
「30分もすればいなくなるだろう」
みたいな感じでぶっちゃけ放置されていました。
でも10数年から20年前くらいからはかなりピリピリした感じになっていまして、線路内立ち入りなんて絶対に許さない!という空気になっています。
ですので鉄道用地内へ無断で侵入することはやめておくほうが良いですよ。
山菜採りで前科者になったらシャレになりませんから。