駅のゴミ箱が無くなる時代
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駅のゴミ箱が無くなる時代

昨年春にも記事にした駅のゴミ箱について。

オウム真理教によるテロ事件でサリンがまかれたことで、不審物を隠しやすいゴミ箱が駅構内から減少したことを書いた記事でした。

この記事の中で、改札外のゴミ箱の減少は家庭から出るゴミを不法投棄することが原因ではないかと書きました。

25年前の事件以降、駅のゴミ箱が減らされていった
25年前はすでに運転士をしていたわけですが、25年前の平成7年1月には阪神淡路大震災があり、阪神間の交通は寸断されて大混乱を起こしていました。 そして2か月後の3月20日には東京メトロ(当時は営団地下鉄)の複数の路線の車内でサリンがまかれ、...

 

やっぱりどこの会社でも家庭ゴミの不法投棄が多くて頭を悩ませていたようですね。

京阪電車では今年1月に京阪線(京阪本線・鴨東線・宇治線・交野線・中之島線)60駅のうち30駅でゴミ箱を撤去したそうです。

理由は「衛生管理の観点ならびにゴミの減量化のため」としているようですが、本音では家庭から持ち込まれる不法投棄のゴミの対策のようです。

京阪だけではなく各社ともに家庭のゴミを捨てないようにと張り紙をしたりステッカーを貼るなどの対策をしてきたわけですが、京阪によるとフライパンや段ボールが捨てられるなど歯止めが全くかからなかったそうです。

 

 

私が勤務していた会社でも不法投棄されるゴミには手を焼いていたといいます。

家庭から出される生ゴミをはじめ、リサイクル法によって回収されるはずのテレビなどが捨てられる事案も多いと言っていましたから。

不法投棄されたゴミを鉄道会社が再びどこかへ不法投棄するわけにもいかず、結局は鉄道会社の負担で処理することになるのです。

 

駅構内や鉄道会社の敷地内で営業するコンビニなどのお店や自販機があるわけで、本来はそういったお店や自販機を利用した後に出るゴミを捨てるために改札外にもゴミ箱を設置しているわけですが、家庭から出るゴミを不法投棄する場所と化していたわけですね。

 

 

不法投棄されたゴミの処理費用以上に頭が痛いのが、生ゴミを捨てられることで悪臭を放つことです。

特に梅雨から秋口にかけては気温が高くなる日が多く、また不法投棄する人の心理なのか真夜中から早朝に捨てられることが多く、朝の通勤ラッシュの時間帯には悪臭が漂うことになるわけです。

私が駅勤務のころにはあまりこの手の話はありませんでしたが、ここ10数年で増加した印象があります。

 

駅によっては朝のラッシュが始まる前にゴミが回収されることもありますが、多くの駅では朝のラッシュが落ち着いて利用客が減った時間帯にゴミが回収されます。

清掃関係の要員なんてそれほど多くいませんから、シフトを組んで対処するしかないですし。

 

改札内のゴミ箱は撤去しなくてもよいのではと思いますが、今は無人の改札や駅自体が無人化されていることも多く、不法投棄する人は改札内のゴミ箱に捨てることも考えられますからね。

不法投棄ではなくとも、例えば駅構内のコンビニやファストフード店で購入して食べ残したものをそのままゴミ箱へ投入するなど、マナーの点でもかなり問題があるなと思いますしね。

マナーのない人というか常識を持ち合わさない人の行動によって、一般人にまで迷惑が広がる一つの例ですね。

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