忘れ物のこと-1

駅で勤務していると、忘れ物に関する事案が本当に多いです。

今後何回かにわたって書くことになるかもしれませんが、取りあえずは忘れ物の第1回目です。

現場では忘れ物のことを遺留品と呼んでいました。

ふつうは忘れ物は遺失物と呼ぶはずで、遺留品となると犯人が残していったものって感じがしますよね。

忘れ物は翌日になると「忘れ物承りセンター」みたいなところへ運ばれ、一定期間経過後は「忘れ物承りセンター」の所在地を管轄する警察へと引き渡されます。

今はパソコンに忘れ物のデータを入力するようですが、私が駅にいたころは全部手書きでした。

手書きで書かれた台帳はその駅に残されていましたし、複写になった用紙は忘れ物とともに「忘れ物承りセンター」に送っていましたから、6カ月程度は保管していたと思います。

 

駅へ届けられた忘れ物は、その日のうちに管区長所在駅へ持っていきます。

管区長所在駅へ集められた忘れ物は翌朝「忘れ物承りセンター」へ送るのですが、かなり大きな袋に詰めこんで営業車の乗務員室に載せて送られます。

私が駅勤務の頃は乗務員室ではなく、車掌の目の前の客室に放置して運んでいましたけどね。

雨の翌日なんて袋に入りきれないほどの忘れ物の傘があって、袋の外側に傘をヒモで結び付けて運んでましたよ。

 

忘れ物で困るのが食べ物です。

特に生ものの扱いが大変でね。

ケーキなどの生ものの忘れ物を保管するために冷蔵庫が設置してありました。

まずこの手のものは取りにはこないのですが、取りあえずはその日の最終電車までは保管しておきます。

本当は翌日に「忘れ物承りセンター」へ送らなければいけないのですが、ケーキを袋に詰め込んで運べるはずもなく、そのままゴミ箱行きになってました。

でも中にはゴミ箱に捨てず、お腹の中へしまい込む人もいましたね。

だいたい忘れ物のケーキ類が安全だという保証なんてないのに、よく平気な顔をして食べられるなと呆れながら見ていましたよ。

 

すごいと思ったのが株券の忘れ物。

電車の網棚にのっけてあった茶封筒をお客さんが持ってきてくれたのですが、そのお客さんと中身を確認してビックリ!

かなりの量の株券でしたよ。

持ち主が出てきたら、拾った人は5~10%の報労金を請求できるんだけどどうなったのやら。

 

忘れ物のことは、またぼちぼち思い出しながら書いていきます。

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