線路内に落とし物、すぐに駅員が拾ってくれないからと非常ボタンを押す

7月4日20時頃、山手線渋谷駅で電車からの降車時か乗車時なのかは分かりませんが、電車とホームの隙間部分から財布を落とした。

駅員に申し出はしたようですが、何せ山手線は運転本数が多い。

列車がいない時にマジックハンドを使うか、場合によってはホームから線路内へ降りて拾う必要がある。

また最近は一人が落し物を拾い、もう一人を監視者として列車接近の見張りをしてもらうなど、駅員の触車災害についても考慮する必要がある。

なので申し出られたからといって、すぐに拾い上げることは出来ないことが普通です。

会社によっては運転指令等へ連絡するなんてことも聞いたことがあるし。

言っちゃ悪いけど、財布にいくら入っていようが、財布より駅員の安全確保のほうが大事ですから。

なので申し出があったらすぐに拾うというものではなく、場合によっては運転本数が減る夜間時間帯や、終電後に拾うしかできないケースもあります。

 

落とした人はホームから線路内をのぞき込むような動作をするなどしていたらしく、そういうことをされると駅員としては、落し物を拾う前にその旅客が近付かないように注意を払うことが優先されます。

これも安全確保のためです。

申し出た客は駅員のそのような態度に腹を立てたようで、ホームに設置している非常通報装置(非常ボタン)を押したとか。

渋谷駅の非常通報装置を押下するとどのようになるのかは知りませんが、私が勤務していた会社の一部の駅の場合だと、場内や出発信号機または相当の閉塞信号機をR(赤)に落として、ATSとも連動しているのでATSブレーキで緊急停車させます。

さらに駅構内には警報音が鳴り響き、すべての線路内の異常が無いことを確認できるまでは、非常通報を解除しないという決まりになっています。

ATSと連動ができていない駅の場合でも非常通報用の特殊信号機が明滅し、警報音が鳴り響きます。

非常通報を解除した後も、運転指令からの指示によって運転を再開することになっていますから、非常通報を押下すると最低でも5分は列車が止まります。

 

申し出たのにすぐに拾わないとか、レール上に落ちて車輪で踏みつぶされるなんて言い方を必ずされますが、すぐに拾わないのは安全を考慮したうえでの作業ということは先ほども説明しました。

そして電車とホームの隙間への落し物がレール上へ乗ることなんて、まず考えられません。

隙間から軌道内を見たところでレールなんて見えません。

JRより車体幅が狭く、軌道の幅はJRの在来線より広い標準軌を採用する関西の私鉄でも、ホームの隙間からレールなんて見えませんから。

跳ね返ってレール上に乗っかるなんてことも、まずないですからね。

30年以上鉄道の現場で働いてきましたが、ホームの隙間から落としたものがレール上に乗っかっていたなんて事例は、私は一度も経験していませんしそのような話を聞いたこともありません。

知らない人が多いのかもしれませんが、レール上に乗っかっていなければ電車の車輪でひかれるなんてことはありません。

電車にひかれませんかって言われることが多々ありましたので、一般の方は軌道内へ落としたら即電車にひかれると思っているのでしょうね。

 

いくら難癖をつけようが、落し物ごときでホームの非常通報装置を使われれば、駅員はキレるでしょう。

ただTwitter上に動画が公開されていますが、ちょっと駅員の言葉遣いは褒められたものではない。

駅員がキレる気持ちはすごく分かるけど。

 

とにかく落し物をしたとか、駅員に何かを尋ねたいなど自身の都合だけを考えて非常ボタンを押すな!としか言えないですね。

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