先週、駅係員や乗務員ってマニアが多いのかについて書きました。
あくまで私が勤務していた会社について書いたもので、他の鉄道会社では様相が違うようです。
特に関東には鉄道系の高校が存在していて、その卒業生の大半は鉄道会社に就職しているそうですから、私が勤務していた会社とは空気が全く違うと思うのです。
例えば私が勤務していた会社の乗務区で、家族旅行のためにフェリーの時間や料金を調べようと時刻表を見ていると
「お前はマニアか!」
って感じで冷ややかな言葉を浴びせられる職場でした。
時刻表なんて見るやつはマニア!
みたいな風潮がはびこっていましたから。
鉄道系の高校出身者は私が勤務していた関西の私鉄にはおそらく入社していないと思います。
駅係員や乗務員として働いている者の大半は高校普通科卒で、それに工業科や商業科などの高校を卒業した者で占められていました。
前回も書いた通り、専門学校卒を採用し始めたのは2000年頃だったと記憶しています。
その後14~5年にわたって専門学校卒の方が入社してきましたが、私が勤務していた会社では異質な存在でしたね。
時刻表どころか鉄道の雑誌を休憩中に堂々と広げたり、中にはどこで売ってるの?って感じの漫画を休憩中に読んでいたりもしました。
なのでたったこれだけかもしれませんが、私が所属していた乗務区ではやはり浮いていた存在だった気がします。
でも助役になってから他社の乗務員や助役などと話をする機会を多く持ったのですが、他社の乗務区では昔から時刻表や鉄道雑誌を広げる人が多かったと。
私が勤務していた会社の空気だけが違っていたのかも・・・
専門卒の人は数年で退社する人が多かったのですが、その大半は同業他社へ移っていたようですし、職場の雰囲気が想像していたものとかなり相違があったと口々に言っていていたようです。
私が何十年も駅係員や乗務員を続けられたのは、この人たちとは逆にその雰囲気が合っていたのかなぁと今は思います。
私が在籍していた会社で特に問題になったのが、情報の洩れが酷くなったことからですね。
定期点検等で工場へ入っている編成が多いときに限って、車両故障を起こす編成が出てきたりするのです。
元々かつかつになっている状況での車両故障となると、車両部も意地になって修理するんです。
明日から営業運転で使いたい!と夕方近くまでかかって必死で修理し、その後に車両部から
「今晩中に試運転を行ってあすから営業運転に入れる!」
って言いだしたりするんですよ。
必死で試運転を担当する乗務員を手配して、いざ走行させるべく出庫したらカメラを持った人がいる。
通常の試運転だと数日前に紙の通達が本社から各部署へ配られます。
この手の情報が流れること自体がおかしいのですが、わりとあちこちの部署へ配られるのでどこから漏れたかは分かりません。
でも夕方に試運転の要請がきて数時間後に出庫したらカメラを持った人がいるって、乗務を担当する乗務区から情報が漏れたとしか考えられません。
またずいぶん前に書いたのですが、優等列車の新規停車などを含むダイヤ改正の情報が発表前に流れることを会社は嫌います。
ダイヤ改正って社会に大きな影響を与えますし、優等列車が〇〇駅にも止まりますなんて内容が含まれている場合、その駅周辺の土地を買い漁る業者が出るなど混乱を引き起こす可能性が非常に高くなります。
周辺の人口が増えているから新規で優等列車を停車させることもありますが、鉄道会社がこれから開発して分譲しようとたくらんでいるから停車させるということもあります。
こういった情報が発表前に漏れるのはやはり避けたい。
昔はダイヤ改正が発表される前に乗務員に新ダイヤ(改正後の列車運行図表)が配布されていましたが、最近は正式に発表された後に乗務員にダイヤを配布するようになっています。
会社も情報の流出に敏感になったということです。
でも他社の乗務員や助役はダイヤ改正の内容については本社もうるさいが、試運転などの内容についてはそれほど敏感ではないようなことを言っていました。
今はいろいろとあるので、どこの会社でも様々な情報の洩れを嫌がるとは思いますが、私が勤務していた会社ほどではないのかなぁと思いますね。