南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)を発表
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南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)を発表

あくまで個人的な意見

日向灘でM7.1の地震

世界で起きるM6以上の地震の2割が日本で起きるほど、地震の多い国です。

そんな中で発生した宮崎県沖の日向灘で発生したM7.1の地震(2024/08/08)

南海トラフ巨大地震の想定震源域内またはその周辺でM6.8以上の地震が起こった場合に「南海トラフ地震臨時情報(調査中)」が発表され、専門家による検討がなされます。

その結果「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表され、むこう一週間は地震の備えの再確認、その後は地震に注意しながら平常通りの生活をしましょう、という流れになっています。

読売新聞からお借りしました。

 

 

鉄道各社の対応

鉄道各社は防災に関する規定や取り決めを整備しており、それらの規定に従って列車の運行の可否等を決めていきます。(以下は2024年8月9日現在)

JR東日本

東海道線(大磯~熱海)

伊東線(熱海~伊東)

中央線(大月~茅野)

速度を落として運転。

JR東海

東海道新幹線(三島~三河安城)速度を落として運転。

特急「サンライズ瀬戸・出雲」「南紀」「伊那路」運休。

JR西日本

きのくに線(紀勢線)(御坊~新宮)速度を落として運転。

特急「くろしお」京阪神から和歌山までの運転、和歌山以南は運休。

JR四国・土佐くろしお鉄道

牟岐線(由岐~阿波海南)

土讃線(吾桑~土佐久礼)

土佐くろしお鉄道全線

速度を落として運転。

また普通・快速列車に運休があるほか、徐行運転の影響で高知駅で所定の接続が取れない列車もある。特急「あしずり」と「南風」も所定の接続ができません。

小田急

小田原線(本厚木~小田原)速度を落として運転。

近鉄

特急は(五十鈴川~賢島)運休。

「しまかぜ」は宇治山田までの運転。

名阪ノンストップ特急「ひのとり」は停車駅を増やして運転
(大阪難波、大阪上本町、鶴橋、大和八木、津、白子、近鉄四日市、桑名、名古屋)

JR九州

「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」発表によるものではなく、日向灘での地震の影響による運休。

特急「きりしま」「にちりん(佐伯~大分間運転)」「にちりんシーガイア(佐伯~博多間は運転)」「ひゅうが」「海幸山幸」

肥薩線(吉松~隼人)

日豊本線(延岡~鹿児島)

日南線(南宮崎~志布志)

宮崎空港線(田吉~宮崎空港)

吉都線(吉松~都城)

 

「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」は地震発生後一週間は注意するようにとの情報ですから、今後特に異変がなく一週間くらい経過すれば解除されて、各列車とも通常運転に戻ると思われます。

 

 

鉄道利用時に巨大地震に遭遇したら

南海トラフの地震に限らず日本は地震の多発地帯ですから、いつ大きな地震に襲われても不思議ではありません。

もちろん列車に乗車中の通勤時間帯に地震に襲われても、何ら不思議な事ではありません。

私は2017年まで30年以上を鉄道会社で勤務し、そのほとんどが現場勤務でしたから、大きな地震や津波に襲われた時の避難誘導の方法とその場所についてもレクチャーを受け、各駅近辺の避難場所についてはカード化したものを乗務員室内に備えていましたが、ほとんど降りたことがない駅の場合は避難場所の発見自体も難しいなあと思いましたし、朝のラッシュ時間帯に車掌と2名でどうやって避難させるのかは本当に不安でした。

緊急停車した場所が必ず駅のそばとは限りませんし、駅に近くても避難誘導が厳しいなあと思う場所もありますしね。

橋梁上で止まってしまったら慌ててしまうだろうなって思います。

新しい橋梁ならば通路も設けられていてまだ避難しやすくなっているとは思いますが、大きな川に架かっている古い橋梁で、通路もろくになくて枕木の間からは川が見える、そんな橋梁でどうやって避難させるのか…

夜間は足元が見えないため、余計に避難誘導するのが難しいですし。

それでも最低限の訓練を乗務員は必ず受けていますから、指示に従ってください。

※私は地震や津波の際の避難誘導の訓練は受けていないですが、列車火災等の際の手順は嫌というほど受けましたから、今でもある程度はできるか、かな?

乗務員によってはあたふたしたり、舞い上がってしまう人もいると思いますが、焦らせないようにしてください。

我先に逃げたい気持ちも分かりますが、一人が慌てだすと周りの人にまで伝播してパニックに陥りますから。

1つ上の項に「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」における鉄道会社の対応を書きましたが、これが数十年前だったらもっと夜行列車が走っていて、運休規模も相当大きなものになっていたでしょうね。

今は定期の夜行列車って「サンライズ」しかありませんから、臨時列車を含めて2往復の運休で済んでいます。

夜行列車の場合、少ない乗務員で避難誘導するのがさらに難しく、駅以外で停車すると足元の悪さもあってさらに難しくなる。

また個室が多い列車ですから、本当に全員の避難誘導が完了したのかの確認にも時間がかかりますし、さまざまな条件から「夜行列車」は運休と決めたのでしょうね。

名阪ノンストップ特急の停車駅増は、少しでも停車する駅を増やすことで本当に地震が発生した時に避難誘導させやすい、そんな思惑からでしょうか。

速度を落としての運転は、地震発生の一報から停車するまでの時間を短縮するためですね。

特に震源域に近い路線の場合は、一報を受けて揺れ出すまでの時間が短いですから、安全面を考えれば速度を落とさざるを得ないです。

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