脱線した車両をレールに戻すには相当な時間がかかる

3月16日に起こった地震で脱線した新幹線。

幸いにも死傷者も出ず、新幹線車両の転覆も免れたことは本当に良かったと思います。

ヤフーニュースのコメントなどを見ていると、地震は2度続けてあり、1回目の地震で新幹線は停止し、2回目の地震で脱線したとか。

2分の間に立て続けに地震に襲われたそうですが、これ走行中に2度目の震度6強クラスに襲われていたとしたら、脱線だけで済んでいたのかは分からないですよ。

 

報道によると、脱線した車両をレール上に戻す作業には約2週間程度かかると言われています。

16両もの車両が脱線していることもあるのですが、レール上に戻すためにはまずは連結している車両同士を離す必要があります。

連結器を切り離すだけではなく、ジャンパ線や幌なども外す必要がある。

それ以上に問題なのが、車両が線路から大きく離れていたり、相当傾いている車両の存在ですね。

線路から離れていたり傾いている車両であっても、連結された状態は保たれているわけで、この連結状態を解放させてさらに車体の傾きがひどくなると作業員の安全を確保できなくなるし。

どうしても慎重に作業をせざるを得ないですから。

 

運転士や助役時代に何度か、脱線復旧訓練を見学させてもらったり立ち会ったことがありますが、訓練の時って脱線した車両1両だけをレールに戻す作業。

それも台車一つだけを脱線させます。

ジャッキなどを使って車両を真横に移動させて脱線状態を作りますが、レールの横にきれいに着地させているだけで、今回の東北新幹線みたいに16両もの車両が斜めを向くなどひどい状態とは全く違う状態での訓練です。

それでもレールに戻す作業は相当時間を要します。

もうね、見ているとすっと戻せそうなのに、本当に慎重にゆっくりと戻していくんですよ。

車両の重さもあるし、レールにきちんと乗せるためには大雑把にはできないですから。

台車1つ分を戻すだけなのですけどね、30分以上かかっていましたから。

 

線路の周囲の田畑に砂利を入れて仮の道を作り、そして大型のクレーン車を導入するという報道もありました。

ひどい脱線の仕方をしている車両は、ジャッキなど脱線復旧機器だけではれる状に戻すことはできず、クレーンを使って車両を持ち上げるなどしないと元には戻せないですし、かなり時間のかかる作業にはなってしまいます。

 

何があっても脱線しない鉄道車両と設備の構築はまず不可能でしょう。

そうなると脱線しても転覆しないようにとか、離合の他の列車や構造物との衝突を避けるための設備の拡充と、いかに脱線後の復旧作業を迅速に終わらせることができる訓練を、日ごろから行うしかないと思います。

新幹線はこの点での設備は比較的進んでいます。

でも在来線や私鉄はなかなかそういった設備にまで手が回っていない。

線路から逸脱しないような装置がない中で100km/h以上で走行している超満員の通勤列車なんて、ホントにマジで怖いですよ。

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