新聞やテレビをはじめ一般的には、ホームに設置された列車の乗降時にだけ開く(開口する)ものがホームドアと呼ばれており、私もこのブログではそのように書いてきました。
でも厳密に言うと現在設置が勧められているモノの大半は可動式ホーム柵で、既存の駅にホームドアを設置することはほとんどありません。
厳密にホームドアと呼ばれるものはフルスクリーンタイプと言って、ホームから屋根までを覆っているものが該当します。
東京のゆりかもめや神戸のポートライナーの駅に設置されているものが代表格になります。
そしていま各駅で少しずつ設置が進められているのが可動式ホーム柵で、人の背丈より低い(腰から胸の高さくらいが多いかな)ものですね。
ホームドアのように屋根のほうまで覆うような形にしてくれれば、例えば通過列車の風圧まで防いでくれますから安全性や快適性は格段に上がります。
でも既存のホームに設置するとなると費用が高くなるし工事期間も長くなる、さらに機器の重さの関係からホーム自体の改良工事も必要になるから、既存ホームへの設置は可動式ホーム柵にならざるを得ません。
私はホームドアや可動式ホーム柵が設置してある駅での運転経験はありませんが、例えばやや曲がっているホームへ進入する通勤通学時間帯なんて、ホームドアや可動式ホーム柵が設置してあればかなりの精神的負担の軽減につながると思います。
黄色の点字ブロックより内側へきちんと並んでいるとしても、カーブしているホームって運転士から見るとお客さんがホームの際に立っているようにも見えます。
足は黄色の点字ブロックより内側にあったとしても、大きなカバンがせり出している時なんてあまりいい気はしませんからね。
それがホームドアや可動式ホーム柵があれば、人や荷物が列車に接触するような場所にあるなんてことは物理的に不可能になりますからね。
運転士を25年以上してきたのですが、入駅の際に学生の持ったカバンに接触したことは何度かありますから。