駅員や乗務員はマニアが多いのか?

よく聞かれました。

「こうすけさんって電車好きだったの?」

って。

就職した当時、実家の周囲に住んでいる方や親せき、同級生にも言われた記憶があります。

おそらく世間の人もそう思っているんだろうなって思いました。

でも私の場合は特に電車が好きってわけではなく、大手私鉄ならば安定していて潰れることはないだろう。

そして一般の企業と違い鉄道の現業職ならば、遠くの地で働かされることも無いので単身赴任とかないだろう。

その程度の思いしかありませんでした。

同じ年に入社した同期生で後に同じ乗務区に配属となった人のうち、あきらかにマニアっぽい人は一人だけ。

あとは私と同じような考えで一企業として見た場合に魅力があるから選んだか、あるいは身近な存在である電車会社に親近感を持ったからといった人が多数を占めていました。

数人は親や親せきが務めていたからという人もいました。

ホントにあまりいないんですよ、鉄道好きとかマニアだから入社したって人は。

車掌になった同期生で唯一のマニアな人は、ある冬の日に自社の電車の写真を撮るために沿線をウロウロしていました。

滅多に線路が雪で覆われることがない区間でうっすらと雪が積もり、その雪の中を走行する自社の電車を撮るために彼はウロウロしていたのです。

ただ滅多に雪で覆われないということは設備にしても乗務員にしても、雪には全く慣れていないということです。

当然ながらダイヤはガタガタになっていて、乗務区内はかなり殺伐とした雰囲気になっていました。

私はその時車掌として乗務していて、運転士と運転指令の無線でのやり取りはほぼ怒鳴りあいに近い状態だったことを覚えています。

そんな状態のときに踏切からカメラを構えたり、ホームの端っこからカメラを構えていた彼に対する怒りの声が乗務区内で広がっていきました。

「〇〇駅の端っこで写真撮ってたやつって、お前の同期の〇〇ってやつやろ?」

私は乗務区で数人の運転士に同じことを聞かれました。

「あいつ、皆がダイヤがガタガタの中必死で運転してるのにヘラヘラしながら写真なんか撮りやがって!」

「あいつはもう電車に乗せるな!駅に帰してしまえ!」

そりゃもう信じられないくらいの逆風が乗務区内で吹き荒れましたよ。

誰かがそのマニアな同期に今の乗務区内の雰囲気と風向きを説明したみたいで、午後になって乗務区に現れて一人一人に謝って回って何とか落ち着かせたのでした。

昔は30人ほど同期生がいた場合、そのうちの1人がマニア、4~5人が親や親せきがいる縁故入社、残りは私と同じようなタイプばかりでした。

ところが2000年頃からだったように記憶していますが、それまでは高卒ばかりだった鉄道現業職に専門学校卒や大卒も交じって採用するようになりました。

そのころから徐々にマニアの比率が高くなっていきました。

そのことに関する弊害もまた書こうと思いますが、私が在職していた会社では現業職は再び高卒がメインとなり、若干数は大卒も採用しているようですが専門学校卒は採らなくなりました。

会社も弊害を認めたのではないかという憶測が流れていると伝え聞いています。