タイトルのように、一部のマスコミでJR東日本の運転士が乗務中に喫煙したとの報道がありました。
3月17日に車両センターで車両の定期検査の際に運転台でたばこの吸い殻が1本が見つかった。
このために当該車両を担当した運転士全員に聞き取りを行ったのでしょうね。
30代の運転士が同車両を担当中に喫煙したことを認めたそうで、3月8日の黒磯駅19時35分発の宇都宮線の上り普通電車が当該車両だったそうで、黒磯駅を出発した直後から電子たばこを吸い始め、20時27分に宇都宮駅に到着するまでの間に5回喫煙した。
「眠気を感じた際に眠気防止のために吸った」
「2018年ごろから吸っている」
ということまで報じられています。
これまでにも何度かタバコに関する話題について触れてきました。
ある運転士は常にタバコを吸って運転していて、交代する駅への入駅手前で吸殻を外に放り投げていました。
ホームで交代のために待っていた車掌の多くが目撃していて、夜は赤く灯ったタバコの吸い殻が蛍のようだったなんて言っていました。
別の運転士は運転中はいつもくわえタバコだったのですが、車内の乗客から
「たばこを吸いたい気持ちは分かる、でも俺も我慢してるんやからお前も我慢しろ」
と説教されて、乗務中の喫煙は辞めたという人もいました。
タバコを吸っていたのは運転士だけではなく車掌も乗務中に吸っていましたよ。
遮光幕(カーテン)を下ろして運転台の椅子に座り、側開き戸の窓を開けてプカプカ・・・
そんな車掌は私の勤務先の会社だけではなく、国鉄からJRに変わった直後のJR〇日本でも見かけたことがありました。
また定期的に行われる列車火災時の避難誘導訓練やあまり行わない作業、例えば非常時にだけ行われる入換運転の訓練などの際に訓練列車が運行されるのですが、必ず客室のブラインドをすべて閉め切り、灰皿代わりの空き缶をたくさん床に置き、訓練の待機中の乗務員はみんなでタバコを吸っていましたからね。
だからといってJR東日本の運転士をかばうことはしません。
昔はホントに乗務中の喫煙なんてごく当たり前という感じではありましたが、今は不寛容の時代ですから絶対に許してはくれません。
残念ながらそういう時代になっているわけですから、発覚すれば運転士という職から離れざるを得ないという覚悟を持っていて当然ですからね。
また今回発覚したのは乗客からのクレームなどではなく、車両センターで点検作業を行う社員によるもの。
そして社内で内密に処分してもいいところをJR東日本は公表したわけです。
厳しい世の中になっているわけですから。
ただ言えることは
昔と違ってマスコミだけではなく乗客からも、そして勤務先からもかなり厳しい視線で見られる乗務員にしてみれば、乗務中にかかるストレスは私が車掌や運転士をしていたころとはけた違いのものになっています。
乗務中に目障りだったり余計な仕事を増やす原因となる撮り鉄に対しては、乗務員は相当厳しい目で見てしまいますよ。
昔ならば許していた行為や気にならなかった撮り鉄の行為も、今ではイライラしてしまい許せない行為に乗務員の目には映ってしまう。
それほど不寛容な時代になっているのだろうと思います。