私が勤務したいて会社では「車庫」が正式名称でしたが、車両センターとか車両基地とか会社によって様々な呼び名があります。
今朝ネットニュースをざっと見ていたら、湘南新宿ラインラインが操車場の停電で新宿以北で運転休止という記事が飛び込んできたのですが、今でも操車場なんて言葉が使われているのかとちょっと驚きました。
私は操車場なんて言葉になじみはありませんから、車庫と書いていきますけども。
私が勤務していた会社でも年に1回くらいは車庫内の停電というものが起きていきました。
たいていは短時間で復旧するので列車の運転に影響はほとんど与えないのですが、たまに大きな大きなダイヤ乱れにつながります。
車庫が停電すれば留置している車両の出庫ができない、つまり営業運転できないのですから間引き・運休する以外にどうにもできないですからね。
留置している車両の起動試験を行った際に過電流が流れてしまうこともあれば、出庫ラッシュといわれる出庫や点検が重な時間帯に一斉に電車を起動させたことで、変電所の許容を超えてしまい停電することもあります。
直流モーターの場合はブラシを短絡してしまってフラッシュオーバーを起こし過電流によって停電ということもありましたが、直流モーターを積んだ車両も徐々に姿を消していますから、フラッシュオーバーが原因の停電は少なくなっているんじゃないかな。
車庫の停電が復旧すればそれでOKとはいきません。
停電の原因を起こした車両を特定し、代わりの車両と乗務員(出庫要員)を用意しなければいけませんから。
停電を起こした車両をそのまま営業車として使い、本線上でまた不具合を起こすとシャレになりませんしね。
ちなみに一般的には車庫内で一つの変電設備を有しています。
だって営業路線と車庫が変電所を共有していてその変電所がダメになったら、壊滅的に電車の運行ができなくなっちゃいますからね。
昔のことですが車庫と駅構内とのセクション上に電車を止めちゃった運転士がいたのです。
セクションとは変電所と変電所との境で簡単に言えば別回路が並んでいる場所です。
その場所に電車をまたがるように止めちゃうと、次に起動させたときには電位差によって架線が発熱したり火花が飛び散るなどして溶断することがあります。
切れちゃうと架線を元通りに修復しなければ運行不能になりますからね。
その時はセクション内に停車させたことに気づいた運転士が運転指令に報告し、車庫側を停電させて、車庫側の架線に触れているパンタグラフを降下させて脱出したんですよ。
その間他の車両はもちろん出庫できませんし、救出作業にかなり時間がかかってダイヤは相当乱れました。
本当に車庫が停電になると運休せざるを得なくなる、そんな鬼門でもあるって感じですかね。