乗務員はうかつに風邪薬や花粉症の薬も服用できない
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乗務員はうかつに風邪薬や花粉症の薬も服用できない

春が近付いてくるのは良いけど、その前に難敵がやってきていますね。

花粉症!

日本人の2人に1人がかかっているというアンケート結果が出ていたり、国立研究開発法人日本医療研究開発機構によると約3000万人が罹患する日本で最も多いアレルギー疾患と書かれていたり、とにかくほぼ国民病と言う状態になっています。

私は乗務員時代にはすでに花粉症の患者でしたが、その当時は一般的な目のかゆみや鼻水と言った症状はあまり出ておらず、首回りや耳たぶと言った外気に触れる場所が花粉によって肌荒れを起こすという、当時は誰も信じてはくれない症状が主でした。

ひどい時にはカッターシャツの襟に血が付着するような状態で、見た目はアトピー性皮膚炎と同じ。

春から秋にかけてずっとダメで、寒くなると皮膚も元の状態に戻るという感じでした。

 

私は飲み薬ではなく皮膚に塗る薬を使っていたので、乗務の際に特に気を付ける点はありませんでしたが、一般的な目のかゆみや鼻水の症状が出る人はかなり困っていました。

というのも、平成22年(2010年)10月1日に施行された、動力車操縦者運転免許に関する省令第6条第1項の規定に基づく「運転免許の取消等の基準」によって、うかつに花粉の薬や風邪薬などが服用できなくなったのです。

運転免許の取消等の基準の第四条に

(3) 薬物の影響により正常な操縦ができないおそれがある状態で列車を操縦した者

という項目が入り、いわゆる眠くなる成分が含まれた薬を服用して運転した場合がこれに該当するようになったのです。

薬の影響で事故を起こした場合、死傷者は出なくても免許停止30日となるなど意外と重い処分が待っています。

 

市販薬の中でも眠くなる成分は含まれていませんと明確に書かれている物は良いのですが、「眠くなりにくい」という曖昧な書き方がされている物は原則服用できません。

どうしてもその薬を使いたければ、会社の産業医の許可を得たうえでの服用となります。

まず許可が出ることはないですけどね。

当然ですが眠くなる成分が入っているとか、服用後は乗物または機械類の運転操作をしないでくださいと書かれている薬は服用できません。

会社には産業医がいる診療所(医局と呼んでいました)がありそこで処方されたものがベストで、街医者から眠くはならないとして処方された薬までがセーフと言う感じでした。

 

なので飲み薬を服用するよりは花粉症の場合は鼻炎用のスプレーや目薬、風邪の時は葛根湯や麻黄湯で対処している人が多かったです。

ちなみに私は「眠くなりにくい」という薬でもほぼ確実に睡魔に襲われますので、花粉症のシーズンはマスクとステロイドの入った軟膏で、風邪の時は麻黄湯を服用していました。

花粉症がひどい人の中には処方される薬でも効果が出ないという人もおり、かなり遠くの病院で花粉症に効くとかいう注射をしてもらっている人もいました。

自由診療で保険がきかないからかなり高額になるけど、毎年注射してもらっていたようです。

 

安全のためには仕方がないのですが、ドラッグストアに寄って薬を買って服用という、普通のことが制限されるのは結構厳しいものですよ。

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