昨日2021年6月20日17時35分ごろ渋谷変電所で漏電を検知して送電を自動的にストップ。
この影響で山手線、湘南新宿ライン、埼京線、相鉄直通線(羽沢横浜国大~新宿)では運転できなくなり、駅間で停止した列車内の旅客を線路に降ろして最寄り駅へ誘導する際の安全確保のために、中央線快速や中央総武線の各駅停車もストップ。
山手線は21時38分、その他の路線は21時54分に運転を再開、約16万人に影響が出たということです。
私の記憶の中では、変電所の漏電が原因で運行がストップしたというのはありません。
ただ変電所の火災によるものはいくつかあった記憶がありますので、ひょっとするとそれらも漏電による火災だった可能性はありますが。
今回の騒ぎも本当に漏電があったのか、漏電を検知する装置の誤作動だったのかも今の時点では分からないです。
※ケーブル損傷による漏電があったと公表されました
変電所のトラブルというと落雷によるものというイメージが強く、私も何度か変電所への落雷による送電ストップは経験しているのですが、運が良くてそのすべてで駅停車中か休憩で乗務区にいた時ばかりなんです。
それも比較的短時間で復旧しているし、今回のような変電所のトラブルで4時間ほどストップというのは未経験です。
変電所とは一般的には電力会社から送られてきた高圧の交流電気の電圧を下げて直流に変換し、架線等に流して電車が使用できるようにするための設備です。
この変電所がトラブルで使用できなくなれば電車への送電も止まるので運転できなくなります。
もちろん電車に搭載されているエアコンも使用できませんので、今回のように長時間停車となると閉じ込められた旅客はお気の毒としか言いようがありません。
ただし駅の設備へは別系統で電力が送られているので、鉄道会社の変電所がダウンしても影響はあまりありません。
直流電化区間では電圧降下などの対策で比較的短区間に変電所を設置します。
今回ダウンしたのは渋谷変電所だそうですが、山手線だけでも南のほうへ行けば目黒に変電所がありますし、北へ行けば池袋や巣鴨に変電所があります。
うまい具合にどこかで折り返し運転できなかったのかなぁって思うのですが、山手線は元々線内での折り返し運転を想定していないから設備がないのかな。
乗務員の運用の都合もあるだろうし、なかなか現実には厳しいのかな。
それ以上に在来線の車両にも新幹線のN700Sのような自走システムを搭載して、最寄り駅まで走行可能な装置はほしいって思いますね。
一か所の変電所のダウンでこの状態ですし、地震など自然災害への対策として考えるべきなのかなって今回の事象を見て少し思いました。