少し前にこう言った記事を書きました。
台風によって運ばれた塩分が設備に絶縁部分に付着し、水分が蒸発してから塩分によってショートしちゃうことがあるのです。
昨日の京成線のトラブルはまんまこのパターンだったようですね。
架線周りが塩分による過電流でショートしてしまうと、周辺の機器がかなりのダメージを受けます。
台風が運んできた塩分によるトラブルだと1か所だけということはないでしょうしね。
そのすべてをチェックして修理や交換をしていくので、運転再開までにはやはり時間がかかってしまいます。
台風の翌日の車両って特に故障などなく走行できたとしても、フロントガラスは塩で白っぽくなっていることが多いです。
このこびりついた塩は雨が蒸発するときに残るわけですが、塩と一緒に砂埃(すなぼこり)やゴミなども付着するんです。
水でもかけながら洗い流せば良いのですが、運転士の中には水もかけずにワイパーを動かして視界を確保しようとする人がいます。
その時はイイんですよ、ワイパーを動かした部分だけ視界は確保できるから。
でもその車両は今度雨に降られると、ワイパーを動かしたってまったく前が見えなくなります。
砂埃をワイパーで動かしたことによって無数の傷が窓ガラスに入り、今度雨が降ったときはその傷に雨水がホコリなどと一緒に流れ込むので、全く見えなくなっちゃうのです。
雨降りにワイパーを動かすと余計に前が見えない、そんな状態になってしまうのです。
塩分などで前が見づらくなっているときは、列車無線で窓掃除を要求する。
これが一番いいんですよ。
中には自分で掃除する運転士もいるけどね。
台風は鉄道施設だけではなく、当然ですけど沿線の民家にも被害をもたらすことがあります。
線路のすぐ際に建っている古い民家。
何とか台風に耐えて建っているんだなと思っていたら、数日後に壁や屋根などがずり落ちてきて危うく接触、なんてこともありましたよ。
台風通過直後に運転を再開したら民家の壁などが入り込んでいたというほうが多いかもしれませんが、数日経ってから軌道内へ入り込んでいたらホントにびっくりしますよ。
だって台風通過後に運転再開した時には異状なく、その後も列車が無数に通過しているのです。
安心しきっている所に壁や屋根が入り込んでいるのですから。
台風の後の話はこのくらいかな。
また思い出したら書きますね。