急な腹痛で「改札内のトイレ」を利用しました。入場料の支払いは必要でしょうか?という記事が、ファイナンシャルフィールドに出ていました。
この記事は関東の鉄道事業者だけに聞いているようですが、おおむね他の地域の鉄道事業者でも同じような取り扱いとなります。
改札内へ列車に乗車する以外の目的で入る場合には入場券が必要です。
このため改札内のトイレを使用する目的で入る場合には、入場券が必要です。
私が駅勤務の時から時々言われることがありました。
「トイレくらい使わせろや!」
気持ちは分かるのですが、改札内のトイレは利用者のために設置してあるものですし、トイレの清掃費用や水道代は運賃収入から賄われてることから考えれば、タダで利用させるほうがおかいしい。
それでも小さな駅で駅員の数も少ない駅では、トイレの使用のための入場を申し出があれば認めていました。
乗降者数もそう多くはなく、小さな駅で駅員の数が少ない場合には、トイレ使用目的で改札内へ入ってもらっても駅員側がその事実を把握できる。
「さっきトイレ使用で入った人だ」と駅員側が認識できるのに対して、乗降者数が多く、大きな駅で駅員の数も多くなるとトイレ使用で入場した人の確認が難しい。
多くの駅員がいる場合によくあったのが
「トイレを使わせてもらったと言って出て行ったけど、誰か入れた?」
乗降客が一日中多い駅だとなおさらで、私が改札の立ち番中にトイレの使用で改札内へ入ることを認めても、他の駅員には伝わっていないことが多い、というか改札に出ている全駅員に伝えることなんてできない。
トイレ使用でタダで入場させた人のことを伝える前に、ほかに周知させておかなければいけないことの方が多いですし。
それに加えて大きな駅になるほど
「切符をなくした」
「○○駅で自動改札で切符を取るのを忘れた」
などの申し出が多くなることから、不正乗車を疑うケースも増えてきます。
そのような状況下でトイレの使用を認めると、本当に駅の運営自体が難しくなることも背景にあります。
小さな駅だと見送り等で改札内へ入る時にも、入場券なしで入ってもらうことが多かった。
大きな荷物を持っているので、せめて電車に乗るまではその荷物を運んであげたいなどの場合は、入場券なしでの入場を認めていました。
これも大きな駅だとまず認めることはなかったですね。
結局は小さな駅で駅員の数も利用者数も少ない駅では入場券の購入を求めることは少なく、大きな駅になるほど入場券の購入を求める確率は高くなります。