忘れ物のこと-2
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忘れ物のこと-2

電車から降りてしばらくして気付く

“あっ!さっき買ったばかりのものを電車に忘れてきた!”

そこで改札や駅事務室などへきて忘れ物を探してほしいと依頼を受けます。

まずは乗車していた電車の特定。

どこの駅を何時に発車した電車だったのか、何時に到着した電車だったのか。

そして何両目に乗車していたのか。

忘れたという荷物はどこに置いていたのか。

忘れたという荷物はどのようなものなのか。

だいたいこのくらいですかね、聞くことは。

電車が分かればダイヤを見て、どの駅で捜索してもらうのかを決めます。

優等列車の場合は終点となる駅に依頼するケースが多く、優等列車の途中の停車駅に依頼する場合は遺留品(忘れ物)を探しに行ける人員がいるのかどうかが決め手です。

私は線区の途中にある駅管区に所属していましたが、駅長所在駅には多数の人員が配置されている駅だったため、優等列車のわずかな停車時間の間によく探しにいきました。

 

私が勤務していた会社では、原則遺留品を他の駅へ送ることは禁じられていました。

ですので、遺留品を発見した駅へ忘れ物をした人が取りに行くことが原則でした。

でも私が運転士をするようになったころからは規程が変わったのか、よく電車で遺留品を他の駅まで運んでいました。

私が駅にいたころは、忘れ物の捜索を依頼してきた人に発見した駅まで取りに行くように説明すると、大半の人は分かりましたと言って向かってくれるのですが、中には反発してくる人もいましたよ

「なぜ私が取りに行かねばいけないのだ!」ってね。

でもあの当時は助役や首席助役でも平気な感じで

「忘れたのはあなたですからね」

と軽く返していました。

おそらく反発する人が多くなって遺留品を電車で運ぶようになったのだと思います。

 

忘れ物を電車で運ぶことを嫌っていた理由ですが、たとえば発見して電車で運んで来て手渡した際に

「自分のものではない」

「壊れているから弁償しろ」

「中身が減っているが盗ったのではないか」

といった言い掛かりをつけられるのを避けるためだと聞いたことがあります。

この手のクレームは今のほうが多そうだけど、大丈夫なのかなぁ。

 

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