2020年12月3日のことですが、JR羽越線の普通列車を担当していた女性運転士が、駅に停車中に体調不良を訴える事案がありました。
体の震えが止まらず運転継続は困難だと運転指令に報告し、病院に救急搬送された。
乗務前には体の異変などの申告はなかったらしい。
乗務員の体調不良でもっとも多いのは腹痛です。
特に男性の乗務員が訴える体調不良の大半は腹痛でしょうね。
このブログにも何度か腹痛でトイレに駆け込む話を書いています。
中にはトイレまで持たなかったケースもありますし、通常は体調不良と言えば腹痛だなと運転指令も思っています。
ただし腹痛以外の異常を訴えるケースももちろんあります。
優等列車を担当していた運転士が、足の指の異変を感じながら運転していた。
だんだんとその異変は痛みへ、そして激痛へと変化していき、なんとか停車駅に到着するまで我慢しながら運転。
運転指令に足の指の激痛で乗務ができないことを報告し、その駅から救急車で病院へ直行。
診断結果は痛風発作でした。
お酒を一滴も飲まないのに痛風で苦しむなんてと、乗務員みんなが心配した一件です。
また乗務中に頭が重いように感じながらも乗務を続けていた車掌。
だんだんと気が遠くなっていくように感じながらも交代駅まで何とか乗務。
乗務員室から出てホームを数歩歩いた時に倒れて救急搬送。
なんと脳梗塞だったということもありました。
乗務員や駅員って年に2回の健康診断受診が法律によって決まっており、それだけでは不十分だと思って人間ドックを受診する人も多数いました。
それでも乗務中に乗務が困難になるほどの体調不良を訴えることもあります。
中には精神的な疲労からくる体調不良によって、乗務の仕事から退く人もいます。
※人身事故のショックで乗務の職を退く運転士は皆無ですけど
羽越線の運転士がどのような状態に陥っていたのかは分かりませんが、運転士という仕事って近年は精神的な疲労を抱える人がかなり増えています。
昔では考えられないほどに会社側から重圧を受けますし、世間の目もかなり厳しくなっています。
特に福知山線の脱線事故以降は、ほとんどの運転士が重圧を感じながら乗務しているんじゃないかな。
私より7歳ほど年上の先輩ですが、メチャクチャ運転が上手でお手本にしていた方がいらしたのです。
その方はブレーキ操作の際に毎回手が震えるようになり乗務を外れて駅勤務となったのですが、やっぱり精神的な重圧だろうと診断されたと聞きました。
肉体的にも精神的にも体調不良を起こしやすい職種が運転士なのかも・・・