JR東の車掌が撮り鉄に中指を立てた行為は許されないけど・・・
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JR東の車掌が撮り鉄に中指を立てた行為は許されないけど・・・

今朝いつものように「めざましテレビ」を観ていると、JR東の乗務員(車掌)が撮り鉄に対して中指を立てたとの報道がありました。

動画も放送されていましたし

「写真に写り込むのがイヤだった」

「非常に反省している」

との当該車掌のコメントもJR東の広報を通じて放送されていました。

 

まず車掌が行った中指を立てるという行為ですが、欧米では相手を侮辱する際に行うポーズでしたよね。

特にホーム上にいた人に対して行われている、つまりはJR東日本のお客さんに対して挑発的な行動を行っているわけです。

理由の如何を問わず、さすがに執務中にこのような行為を行うことは許されるはずもなく、ふつうならば社内で何らかの処分が下されるでしょう。

教育程度ではなく他の部署へ異動させられちゃうのかなと思います。

 

「めざましテレビ」では撮り鉄側のコメントも放送されていました。

“信頼を失うんじゃないか”

“会社全体のイメージダウン”

のようなことをコメントしていましたが、たしかにJR東のイメージダウンにはなるでしょうね。

 

ここまでは「めざましテレビ」での報道を観たうえでの感想です。

 

 

私は車掌を4年間と運転士を26年間しましたが、いわゆる撮り鉄のマナーは年々劣化していったことを肌身で感じていました。

運転士の職を離れたのが2014年ですから、それ以降に撮り鉄のマナーはさらに悪くなっているように思います。

ホームの端っこをかなりの人数で占拠し、さらにホームのベンチにはカバン類が置かれていて一般の旅客が使用できない状態に。

一か所に撮り鉄たちがかたまるせいで、一般旅客が黄線をはみ出して通行しなければいけなかったり。

ホーム上をカメラバッグや三脚をかついで走り回るおかげで、一般旅客の方が避けなければ衝突する危険性があったり。

電車のドアが開いた瞬間に一般旅客を押しのけて乗り込んできたり、乗車のために並んでいる一般旅客にぶつかってでも撮影したい場所を確保するために走って行ったり。

中には騒いでいる撮り鉄もいますよね。

 

鉄道を移動手段としか捉えていない一般人と、周囲がまったく見えていない大多数の撮り鉄とでは思考がまったく違います。

このような状況ですから、撮り鉄を含む鉄道マニアや鉄道オタクな人たちは今回のJR東の車掌を非難するとしても、一般人などからは車掌を擁護して撮り鉄を非難する事態になるわけです。

先ほどTwitterをざっと見てみましたが、こんな感じに意見が分かれていますよね。

 

ホーム上で酔っぱらって数人で大声で話している人たちと、撮り鉄がかたまってホームにいるのって、一般人からすれば両方ともにまったく同じ迷惑な存在だということは自覚しないといけないんじゃないかな。

 

 

駅員や乗務員をしているからと言って、ほとんどの人は鉄道マニアや鉄道オタクではありません。

子供の頃に少しは興味を持っていたとか、プラレ-ルで遊んだことはあるとか、電車に乗って旅行をするのは好きとか。

周りで鉄道模型にはまる子がいて、何となく一時期だけ集めたことはある(これが私)とか、ほとんどの乗務員や駅員ってその程度ですよ。

中には鉄道会社に入ってから鉄道好きになる人もいますし、逆に好きで入社したのに撮り鉄等の行動を見て興ざめした人もいます。

撮り鉄の行動を理解できない人が乗務員には多いことを理解してください。

 

それと見ず知らずの人間にカメラを向けられる怖さを理解していますか?

乗務員や駅員は鉄道運行に関する業務に就いているだけで、見ず知らずの人間に写真を撮られるために仕事をしているわけではありません。

こう書くとおそらくは

「鉄道車両を撮っているだけだ」

と反論してくることでしょう。

出席するために校舎へ入って行くあなたに向かってカメラが向けられても何も思いませんか?

「ここの校舎を撮っているだけだ」

出社のために建物に入って行く瞬間にカメラを向けられても何も思いませんか?

「この会社の建物を撮っているだけだ」

平日休日問わず毎日、乗務員はカメラを向けられているのです。

授業中や試験の最中に真ん前で見ず知らずの人にカメラを構えられる。

仕事の最中に真ん前から見ず知らずの人にカメラを構えられる。

「あなたを撮影しているのではない、教室や仕事場を撮影しているだけだ」

撮り鉄がやっている行為ってこういうことなんですよ。

 

 

今回は男性の乗務員だったようですね。

男性でも撮影されることに関してピリピリしている人は多いのですが、女性乗務員はもっとピリピリしていますよ。

労働組合の役員に対して女性乗務員からかなり苦情が上がっていましたしね。

  • ホームの陰に潜んで後ろから撮影される
  • 乗務中にビデオで撮影される
  • 撮影された画像や動画がアップされる など

中には完全に女性乗務員に的を絞って撮影するなど、「車両を撮影している」とか「走行風景を撮影している」とは言えないものも多くなっています。

だいたい顔がハッキリとわかる画像や動画を自身のブログや鉄道系のサイト、SNSやYouTubeなどに、撮影された人の許可もなくアップすること自体がダメなんじゃないですか。

私が在職中にも、女性乗務員の中にはカメラを向けられることが心の負担になり駅勤務に異動したり、まったく違う部署へ異動するケースもありましたから。

 

「黄線からはみ出して撮影はしていない」「フラッシュは使っていない」といった次元ではなく、カメラを向けられることが不快にしか思えなくなっている乗務員が多数おり、撮り鉄に対して良い感情を持てなくなっているのです。

 

先に書いた労働組合への苦情は

「働きやすい環境づくりをしてほしい」

という女性乗務員から訴えです。

会社側が撮り鉄の行為に対して大した手を打たないのであれば、労働組合側から会社に対して

「乗務環境の向上」

「ホーム上での一般旅客に対する安全向上」

「周辺道路や踏切道における通行人や乗務員の安全対策」

「私有地へ無断侵入を会社としても考えるべき」

ということで、撮り鉄対策を本気で取り組むように申し入れるべきでしょうね。

 

鉄道会社も乗務員の肖像権を守るべく、撮り鉄対策を本気で考えるべき時期に来ているのだと思います。

今回の事案はついに乗務員側の我慢の限界を超えてしまって起きた、そんな風に思うのです。

 

それにしても「めざましテレビ」で全国に向けて放送するような事案だったのかな。

明らかに車掌側がすべて悪いという報道の仕方だったけど。。。

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