「駆け込み傘」は下手すれば大きな事故につながる危険な行為です

今朝テレビを見ていたら、Twitterに投稿された1枚の写真が紹介されていました。

ほぼドアが閉まっている電車に無理やり乗車するため、傘を突っ込んでドアを開けさせて乗せてもらう作戦ですね。
私が車掌だったころにはこのような事をする人は皆無でしたが、平成に入ったころから徐々に増えていった気がしますね。
ちょうどビニール傘が普及しだしたころから増えていき、100均でもビニール傘が買えるようになって急増して今に至るという感じでしょうか。
それ以降は徐々にビニールではない傘でも「駆け込み傘」をする人が増加していったのだと思います。

 

ちなみに「駆け込み傘」っていう言葉は今回はじめて聞きました。
上手く言うなぁって思いますよ。

例えば傘が挟まれて出発が遅れたときに無線で報告するとすれば
「〇号車 第〇ドアで傘が差し込まれたために出発が遅れました」
って感じでしたね。
昔に「駆け込み傘」っていう言葉があれば、もっと簡単に報告できたのに。

JR東では扉で挟んでしまうことを「戸ばさみ」、どこの会社だったかは忘れましたが「傘ばさみ」っていう言葉で表現しているところもあるようです。

 

 

傘を突きさすように閉まりかけのドアに差し込むのですから、乗車している人に傘が当たる危険性がありますよね。
小さな子供だったら顔面あたりに傘が当たりそうでホントに怖いですよね。
このTwitterを投稿された方も傘が刺さりそうになったとおっしゃっていますから、ホントに危険この上ないです。

映像もTwitter上にあって、傘が刺さったままわずかながら電車が起動しすぐに停車しています。

電車のドアにはわずかながら隙間があります。
このため傘をはじめ杖など2㎝以下の太さのものを挟んだ程度では、運転台の合図灯が点灯して電車を動かせることができます。
手のひらを挟んでも車側灯は消えて運転台の合図灯は点灯しますし。

また私が運転士の頃に実車を使った研修で体験したのですが、傘や杖を挟んだ状態が視認できるのはせいぜい4両先まででした。
それ以上先で傘や杖を挟まれていたとしても、車掌が目視で確認することは不可能です。
都市部だと6~8両編成以上が多いですよね、なので車掌の目視では挟まれた傘は確認できません。
乗降確認用のモニターが設置されていれば気付くかもしれませんが。

傘を挟んだまま列車が動き出し、ホーム側へ出ている傘のほうが長ければ、ホームの旅客に接触して大きな事故につながる可能性も。
また杖に付いているヒモを手首に通している人が閉まりかけのドアに杖を突っ込んだ場合、そのまま引きずられて大惨事になるかもしれません。

※優等列車で傘を挟んだまま列車が出発し、次の通過駅でホームの旅客が傘に接触しかけたことがありました。その通過駅で様子を目撃した駅係員が運転指令に連絡し、車掌がその傘を回収したという事件もありました。公表はされていないはずですが・・・

 

 

私が運転士になってから車掌業務をしたときに、傘を突っ込まれたことが何度かありました。
傘をわざと挟んだとしてもすぐにドアが開かなければ、ほとんどの人はドアを開けようとするか傘を引っ張るものです。
なので私は一瞬数㎝だけドアを開けてすぐに閉めていました。
すると傘は挟んだ人の手元へ戻り、電車は安全に走行できますからね。

ただし傘を挟んだ人の前を出発監視で通過する時には罵声を浴びますけどね。

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