列車無線
移動局(列車など)と基地局(運転指令)との通信には無線が使われています。
最近は徐々にですがデジタル化も進んでいるようですが、私が列車の現場にいた時にはまだアナログの無線でした。今はどうなっているのかは知りませんが。
基地局からの無線の周波数と移動局からの無線の周波数は別になっています。また路線ごととか地域ごとに周波数を別にすることで、スムースなやり取りができるようにしています。
周波数が近い会社があります
なのですが
周波数の割り当てにも限りがあるので、どうしても近い周波数を使わざるを得ない状態になってきます。基本的にはやや離れた会社が近い周波数を使うように割り当てられているのですが、早朝や深夜になると無線が飛んでくるのです。
私が所属していた乗務区の無線のモニターは基地局からの無線も移動局からの無線も入ってくるようになっていて、早朝の眠たい時間帯にはクリアに入ってくるのですよ、他社の移動局からの無線が。朝はどこの会社も出庫列車が多いので、列車無線の開局のピークは早朝なのですね。なのでひっきりなしに全然知らない会社の無線開局が聞こえてくるのです。
お互いに無線内容が聞こえている
他社の移動局の無線がハッキリと入るということは、うちの移動局の無線の内容もその他社の方で聞かれているはず。こんなことを考える乗務員は私以外にもたくさんいるようで、他社との交流会に出席した時にその会社の乗務員や助役に聞いたそうです。
すると向こうでもうちの移動局の無線内容はハッキリと聞こえており、それも早朝や深夜に限らず1日中聞こえるとのことでした。
私が担当する路線で人身事故があれば、その他社の方で
「なんか〇〇さんで人身事故があったみたい」
のような会話が成立するらしいのです。