傘ってつい忘れてしまいます
沖縄が梅雨明けしました。
ということは九州以北では本格的な梅雨シーズンに突入です。
梅雨と言えば雨、雨と言えば傘ということで傘の忘れ物が大量に届くシーズンになります。
電車のシート横に傘を置いていたりすると、降りるときには傘の存在を忘れてしまうことって誰でもあると思います。
電車が駅に着いたときに雨がたくさん降っていれば傘を持ってきたことを思い出せるのですが、雨が上がっていたり、降りる時に天候が分からない地下駅などでは傘を持ってきたことを思い出すチャンスがないので、つい忘れてしまいます。
ビニール傘を区別するのは無理
私が駅にいたのは昭和50年代なので、今とは相当扱い方が違うと思いますのでその点はあしからず。
忘れ物(以下遺留品)が駅へ届けられると、一品ずつエフという荷札のようなものに拾得した場所や時間とともに簡単にその品物の特徴などを記入し、忘れ物にくくり付けます。
届けられた遺留品は所属する管区長所在駅に集められ、エフを見ながら台帳に記入していきます。
そして翌朝には全線の忘れ物を一か所に集めて保管します。
この流れに沿ってすべての忘れ物を扱うのですが、困るのがビニール傘です。
ビニール傘って特徴がありませんよね。
エフに遺留品の特徴を書くのですが、透明で柄が白いビニール傘としか書きようがありません。
忘れたのが当日で、駅のホームのベンチの横に忘れたという申し出ならばまだ良いのです。
昨日の夜の8時ごろの電車にビニール傘を忘れたのですがなんて申し出だと、どの遺留品なのか特定なんてできるわけがありません。
たまにビニール傘の柄の部分に名前をマジックで書いている方がおられるので、そういうケースならばまだ特定できるのですけどね。
ビニール傘を使い捨て?
私が駅で勤務していたころ、ビニール傘は安くても500円はしましたから、わりと忘れたといって駅へやってくる人も多かったのですが、今は100均でも売られていますから、雨が止んだから置いて行こう(捨てていこう)とする人も多くなっています。
言ってみればビニール傘は使い捨てという感覚になるのでしょうか。
乗務員になってからもビニール傘は遺留品として駅へ届けてはいましたが、忘れたといってビニール傘を駅へ探しに来る人は本当に少数なのでしょうね。
でも遺留品には違いがないので、今でも駅でビニール傘を粗末に扱うことはないと思います。
ビニール傘って場所を取るしある程度の数になると重たいしで、けっこう厄介なものでしたよ。