幹線道路に設けられた箇所など一部を除いて、踏切って道路面より少し高い場所にあるって分かります?
踏切を自動車や自転車で通過するとよく分かるのですが、改修された踏切ってあまりでこぼこになっていなくて、道路面とレールの踏面の高さが同じでほぼまっ平らになっています。
踏切は極力なくす方向ですし、原則的に新設は認められていません。
できる限り高架化や地下化などによって立体交差となるような工事が進められてはいますが、すべての踏切を立体交差化するには時間もお金もかかりすぎて非現実的なので、主要な道路と交差する踏切においては踏切を渡りやすくする改修工事が行われています。
レールと踏切道との隙間を極力狭くしてベビーカーや車いすの車輪がはまりにくくするのと同時に、道路と踏切面の高さを揃えてでこぼこをなくして渡りやすくしています。
しかし改修といっても警報器や遮断桿の設置や更新といった改修にとどまったり、まったく手を付ける様子がない踏切もまた数多く存在しています。
そういった踏切って道路を踏切の手前で上り勾配をつけて踏切面と同じ高さに上げて、踏切を渡り切ったところで今度は下り勾配にして元の道路の高さにまで下げています。
レールの最も高い部分である列車の車輪が踏みつける場所(踏面)のほうが道路よりかなり高くなっているのです。
道路と同じ高さの面を道床としてその上にバラストまき、そしてレールを設置したために踏切ではどうしても一段高い状態になってしまうわけです。
踏切では列車の通行が優先されますので、列車が通過するまでは歩行者も車両も踏切外で待つわけですが、この待っているときには自動車やオートバイのヘッドライトはできたら消灯していただきたいとずっと思っていました。
先にも書いたように改修されていない多くの踏切では、踏切に向って少し上っている状態になっていることが多いのですが、この時にヘッドライトをつけたまま列車の通過を待っていると、列車の運転士はもろに自動車などのライトが当たってしまい前方注視が難しい状態になるのです。
ロービームでも運転士からすればハイビームの状態になりますからね。
特に最近はHIDやLEDのヘッドライトが多くなり、従来のハロゲンに比べて光の直進性が高くなっている(のかな?)
なのでサイドから強烈なライトを照らされる状態になってしまい、運転士の視力が一時的に低下してしまう原因になるんです。
私が運転士をしていたころよりHIDやLEDのヘッドライトを搭載した自動車はむちゃくちゃ増えていますから、踏切を通過する際には「まぶしい!」って感じながら列車を運転する機会が増えているんじゃないかな。
昔はよく休憩所でこのような話題も出ていたのですが、最近の運転士はあまり気にしていなかったりして。