昨日12月3日の国会での事ですが、新幹線の車いすスペース利用に事前予約が必要なことについて“けしからん話だ”と国交相が発言したとか。
私が勤務していたのは新幹線でもJRでもなかったのですが、ちょっと複雑な気分になりました。
これ以上は書きませんが、現場で働いていた者からするとやっぱり思うところがありますから。。。
昨日の国会でのやりとりを垣間見ていて、現場で働いていた時には車いすを利用する方といろいろなことがあったなぁって思いだしたので、少しばかり書いていきたいと思います。
運転士になってからのことですが、終点に着いてエンド交換のためにホームを歩いていると
「すいません!車いすの人がいるので乗せてあげてください」
その当時はまだホームと電車のドア部分とを渡す板(なんて名前なんだろう??)がなかった時代で、それもこの時は電動の車いすだったので大変そうだなとは思いました。
私は車いすの後ろのハンドルを持って前輪を少し浮かせて車内へ入れようとしたら
「危ないだろ!車いすが倒れたらどうしてくれるんだ!」
5~6人の人に一斉に言われましたが、その前後の行動を見ていると車いすに乗っている人が祖父で、一斉に文句を言ってきた人たちはその車いすの方の子供夫婦っぽいのです。
その車いすの方と会話をしていましたからね。
ちょっとキレてしまった私は
「私どもはお手伝いはもちろんしますが、介護者であるお客様たちは一切何もしないのですか?」
こう言ってもその5~6人の人たちは車いすを持とうともしませんでしたし、何とか車いすを私一人で車内へ入れたあとも一言も発しませんでした。
その車いすに乗っていた老人も黙ったままでしたし。
「見たことある?ホームと電車との幅が広い〇〇駅で車いすでジャンプするようにして乗り降りする人」
ベテランの車掌さんに教えられたのですが、その時まで一度もその方を見たことがありませんでした。
教えてもらって1ヶ月ほど経った頃、その駅へ電車を進入させていくと車いすが見えました。
その車いすはスポーツタイプで、乗っている方もいかにもスポーツマンという感じの方。
電車を停目へ止めてすぐにホームを見ると、本当にジャンプするようにして車内へ入っていきます。
終点の駅へ到着すると、他のお客さんの流れと同じようにその車いすの方がやってきます。
私の前に進んできたときに私は思わず
「すごいですね」
と声をかけてしまいました。
その方は“何を言っているんだろう?”的な顔をしながらペコリと会釈をして通り過ぎていきました。