レールが水没して見えなくなっても運転していた

台風19号の爪痕が東日本から北日本の広い範囲で残ったままです。

鉄道に関していえば、全線での運転復旧には相当な日数が必要な区間も多数あるようです。

北陸新幹線の車両基地が水没して車両が使えなくなり(おそらく廃車になると思う)、線路は開通しても元のダイヤには戻せないといった被害まで出ています。

モーターをはじめ床下の機器が水に浸かっても修理すれば使用はできるはずですが、相当な修理費と時間が必要ですし、それ以上に客室内のシートなど接客部分の設備にお金がかかることと消毒などの手間を考えていくと、廃車する可能性が高いのだろうと思います。

さすがに車庫や電留線などが水没して車両が故障したという経験はありませんが、大雨によってレールが完全に水没した状態というのは過去に何度も経験しています。

私が勤務していた会社のとある車庫は水はけが非常に悪かった。

土が粘土質で水が溜まりやすかったのかなと思います。

少し雨が降るだけで、あちこちに水たまりができていましたから。

そういう土壌だと分かっているために側溝がたくさん掘られていたのですが、夜間にその側溝に足を突っ込んでケガする乗務員もたまにいましたね。

その側溝のおかげで少々の雨ならば水たまりで済むところを、集中豪雨だったように記憶していますが、とにかくすごい雨量のために車庫がほぼ水没状態になったことがあります。

床下の機器まではまだ余裕がありましたがレールは完全に水没状態で、先頭車両の車輪の前にある排障器(スカートではなく車輪の前に取り付けてある小さな障害物を跳ねのけるための機器)の先端が水に漬かっている状態でした。

画像引用 こひつじの家

木製のハンスコ(手歯止め)を車輪から撤去しようとするも、水を吸って膨らんでいるからなかなか撤去できない。

仕方がなくブレーキハンドルでコンコンと叩ていたら、ハンスコが真っ二つに割れるというハプニングもありましたしね。

大雨の中を運転しているときですが、みるみるうちに雨が溜まってきてレールが見えなくなってきました。

レールの下に小川というか溝が横切っている個所も多いのですが、激しい水の流れが枕木辺りに当たって噴水のような状態になっていたり。

踏切上は何が流れ着いてレール上にあるのかが分からず、通過する時にガン!って振動が伝わってくるなどホントに怖かったですよ。

ポイントだって水没してしまうと開通方向が分からず、信号機の現示を頼りに運転していましたしね。

私が勤務していた会社の車両の排障器ですが、レールとの間隔は5㎝程度だったと記憶しています。

実は規程によってレール上の水の高さが5㎝を超えると運転休止となっており、その目安として排障器が水にかかっていないということが求められていました。

ところが車庫なんてこのような規程はほぼ無視。

本線上だって一部だけが冠水している状態ならば注意して運転してね♪って感じで、ほぼ無視状態でしたよ。

今ならばこういう規程は遵守しているでしょうが、昔は規程はあるけど現場の取り扱いを優先って感じでしたよ。