「鉄道用のドライブレコーダー 設置十分に広がらず」
ずいぶん前に記事にした運転状況記録装置のことですが、先日このようなタイトルの記事を目にしました。
運転状況記録装置に関しては下記に超簡素化して書いていますのでご参照ください。
運転状況記録装置に付加する形でカメラを設置することで、速度やブレーキに関するデータと映像を組み合わせれば事故原因の追究に大いに役に立ちます。
先日の台湾での特急列車衝突脱線事故でも前方を映すカメラのおかげで、事故の概要がはっきりしましたよね。
これだけ有用ではあるのですが、記事によるとJR西は在来線の全編成、JR海はほぼすべての編成、JR東は首都圏は全編成に設置しているが、JR東全体で見ると6割ほど。
JR九州は今後整備していくようですが、JR北海道と四国は取り付けの予定なし、財政面の問題でしょうね。
私鉄では京王・東急・京阪は全編成に取り付け済みですが、西武・小田急・京急・東京メトロ・近鉄・南海・阪急はまったく取り付けていない。
大手私鉄の場合はJR北海道・四国とは違い財政面の問題ではなく、安全や事故防止に対する考えの違いが出ているのでしょうね。
よく海外のバスやトラックのハプニング映像みたいなので、運転している人の様子を映したものが出てきます。
日本の鉄道で運転士の様子を映すカメラを設置しているのはまだごく少数でしょう。
もしも運転士を映すカメラがあれば、福知山線脱線事故なんてもっと早くもっと正確に事故原因が分かっていたハズです。
前方とともに運転士を映すカメラを設置することで、事故防止だけではなくどのようなヒューマンエラーがどのような時に発生するかなど、いろいろと役に立つと思うのですけどね。
もっと新しい機器を研究して導入する的な回答をしている私鉄がありますが、そういう会社ってホームドアの導入も遅いし、私の勝手な想像で言わしていただくと安全軽視なだけだろ・・・
日常の運転業務の際には運転士にとってカメラの設置はあまり喜ばしいことではないけど、事故などの際に自分のミスではないことを証明できるツールとしても導入するほうがよいと思います。
それでも会社はいろいろ突ついては来るけど。
規定には違反していないけど、あとコンマ〇秒早くブレーキをかけておれば事故は回避できた、みたいに。
重箱の隅を突くような粗探しではなく、事故原因の究明などに使うのならば積極的にカメラを導入すべきでしょうね。