ニュースでも広く報道されているのでご存じだと思いますが、三菱電機において鉄道車両用空調設備の不正検査が発覚したためにさらに調査を進めたところ、空気圧縮機(コンプレッサー)においても同様の事例が確認された。
三菱製の空調ユニットやコンプレッサーは広く使用されており、ほかにもパンタグラフやブレーキ装置、運転士支援装置や車内用のディスプレイのほかホームドアなどなど鉄道車両自体は制作していないけども、鉄道のあらゆるパーツなどを製作する三菱電機はシェアでみると60%を占めています。
検査に不正があったから直ちに使用を停止すべきとは言えないですし、特に目立った不具合も確認されていないようですから、今後車両の検査の際に改めて空調やコンプレの点検が行われるんじゃないでしょうか。
空調に関していうと人命に直結するような危機はまず起こりえないと思いますが、空気圧縮機(コンプレ)に関しては重大な事故に直結する恐れがあります。
鉄道車両の基本的なブレーキは空気ブレーキで、コンプレによって圧縮された空気を用います。
キチンと圧縮されなかったら当然ですがブレーキが利きませんから。
それでもこれまでに異常が報告されたとも聞きませんし、検査は手を抜いてしまったが製造には問題が無かったといったところでしょうか。
だからと言って許される案件ではないですけどね。
それ以上に怖いと感じるのが、また見つかった南海電車の台車に亀裂が入っていた問題。
以前見つかった台車の亀裂はラピートで、幸いなことに脱線などの事故には発展しませんでした。
今回も事故にはならなかったようですが、6200系のうち3両で計6か所の台車の亀裂が見つかった。
亀裂の長さは4.5cm~20.5cmもあったそうで、走行中に亀裂が進行し破断すれば脱線につながります。
台車は日本製鐵(旧 住友金属)が製造したS形ミンデンと呼ばれるシリーズ。
京成電鉄青砥駅で2020年に脱線した北総の7300形をはじめ、2016年東武東上線で脱線した10000系も(旧)住友金属が製造したS形ミンデンと呼ばれる台車で、この2件ともに台車は亀裂を通り超えて破断していました。
劣化によって金属に細かな亀裂が入ることはあるとは思いますが、20cmもの亀裂はさすがに危なすぎる。
それにこのS形ミンデン台車の亀裂は、大きくは報道されていないけど他社でも散見される話なのでちょっと怖いなと。。。
お客さんは電車に危険性があるとは全く思っていないから気軽に利用しているわけだし、乗務員だってそんなことは全く考えずに乗務しているわけで、空調やコンプレにおいてまともに検査もされていない物が積まれているだなんて考えもしない。
台車だって亀裂が入っているかもしれないなんて考えだしたら、怖くて電車に乗れないですよ。
本当にどうなっているのか・・・