今日はもう1月4日。
鉄道会社の現場で働いていた時は、年末年始ってあまり休んだ記憶がないですね。
駅勤務や車掌をしていたころは、正直言って休んで遊びに行きたいと思っていましたが、運転士になったころには仕方がないという諦めの感覚になっていたので、何も思いませんでしたけどね。
助役を少しの間だけして、そのあと傍系会社で3年ほど事務職を行っていましたが、なぜか初詣客の対応ということで正月三が日は駅で案内業務をさせられていました。
それも出身路線ではない、勤務したこともない駅で。
周辺の地理について全く分かっていない私を駅に立たして、何の意味があるんだろうって思ってましたよ。
私が駅勤務をしていた当時、駅管区内にもそれほど大きな神社ではないのですが、初詣客でそこそこ賑わう駅を抱えていました。
改札があまり広い駅ではなかったため、初詣の期間中だけ臨時出口を設置して対処していました。
臨時出口を設ければ駅員の配置が必要になる。
特定の駅勤務ではなく、誰かが休めばその穴埋めとか機動的な扱いだった私は、正月はその臨時改札に立つことが多かったです。
臨時の出口なので自動改集札機はなく、全て手で集札を行っていました。
改集札機のある部分に囲い(ラッチ)があって、その中に入って両側から渡される切符を片手で受け取るのです。
この当時はICカードも無ければプリペイドカードも回数券カードも無かった時代ですから、自動改集札機が無くても問題は無かったのです。
この臨時改札の問題は、なんと言っても寒さ。
会社から支給されているコートを着たって、手や足の先は寒さで感覚がなくなってくる。
それにコンセントも無かったので電気ストーブも使えない。
それでこの臨時改札のラッチ内には一斗缶(18Lの容量の四角い缶)を置き、そこに豆炭をくべて暖を取っていました。
着火剤なんて出回っていない時代ですから、魚を焼く網に豆炭をのせてガステーブルで火を点けていましたよ。
一斗缶を跨ぐように立っている人もいて、中にはズボンを豆炭の熱で溶かしちゃってる人も。
初詣の様子を映すニュースを見ると、この時の豆炭を思い出します。
今年の正月は、運転士時代にたまたま公休が回ってきて休めた10数年前以来、本当にゆっくりと正月を過ごせました。
正月って忙しいというイメージしか頭になかったので、いい年をしてふつうの正月をようやく体験しました。