バブル経済で世の中全体が浮かれまくっていた頃、毎晩夜11時を過ぎた各社のターミナル駅はお客さんでごった返していました。
だいたいどこの会社のダイヤもそうだと思いますが、夜10時から11時を回ったころからは運転本数が少なくなっていきます。
運転本数が少なくなるところへ大量のお客さんが集中することから、深夜帯の各列車はすし詰め状態になっていました。
夜ですからお酒を飲まれたお客さんも多数いますから、いろいろなトラブルもありましたし。
最終電車に乗ろうとする人がなかなか途切れず、毎晩のように相当な時間遅れて出発してもいました。
それで各社ともに少しずつですが深夜時間帯の運転本数を増加させるなどの対応も行ってきました。
深夜時間帯にターミナル駅を出発する列車を1本増強させるためには、その列車につながるダイヤを当然増やさなくちゃいけない。
車両は急に沸いては出てきませんから。
となるとその1本のために全体でみると相当な本数を増強させることになり、その分乗務員の仕事が増えるので正直あまりうれしくはなかったですね。
そういえばあの当時どこかのテレビ局の23時ごろから放送していたニュース番組で、「鉄道は24時間営業するべき」って言っていた人がいました。
ニューヨークの地下鉄は24時間営業しているのだから、日本の鉄道も24時間営業しろ!って感じでね。
ニューヨークの地下鉄がどのように保守点検を行っているのかは知りませんが、日本では保守間合いと言って必ず夜から朝にかけては保守点検のために数時間は列車を運転しない時間帯を設けます。
夜中にたくさん貨物列車や夜行列車が走っていた国鉄時代でも、必ず最低2時間の列車が走行しない時間帯を設けていました。
ちょっとしたミスでも徹底的に非難されるのに、必要な保守点検をできなくしてトラブルが発生すればどれほど糾弾されるのか。
それで片方では24時間運転しろとテレビで発言する今は亡き筑〇哲也って人は、好き勝手に適当な事ばかり言ういい加減な人だなって昔思いました。
鉄道を安全に走らせるためにはレールや架線の交換をはじめ、さまざまな作業を行う必要があります。
列車が走行しない深夜時間帯に作業を行うことが多く、今の時代にはなかなか作業員のなり手がいないのでしょうね。
そこで一晩にできる作業量を少しでも増やすことで、作業員の休暇を確保しようとするJR西の考え方はやっぱり必要なのかなって思います。
地方線区では夜間ではなく日中の運転を休止して保守作業を行うという方法を取ったりもしますが、都市部の路線で日中の運転を取りやめて保守作業を行うのはやっぱり難しいですからね。
それに昔ほど深夜時間帯の列車にお客さんが乗っていないことも経営的に大きいのでしょうね。
乗務員にしても駅員にしても、最終電車が少しでも早くなれば肉体的にも精神的にも少しは緩和されますし。
もちろん異論はあるでしょうし、今でも毎日24時間運転しろ!って思っている方もいらっしゃるでしょう。
でも今後はコンビニにしてもそうですが、営業時間は短くなる方向に進むような気がします。