一昨日の25日のお昼前、JR成田線空港第2ビル駅で成田エクスプレス19号がドアを開けずに出発したということが配信されていました。
本来はホーム柵と車両のドアが一緒に開くはずなのに、ホーム柵だけが開いていたそうです。
私は可動式ホーム柵が設置されている駅での乗務経験がありませんので、ほとんど知識はありませんが・・・
乗務員室内に設置されている車掌スイッチを車掌が「開」にすることで、ホーム柵も連動して開くのでしょうね。
車側灯といってドアが開いていれば点灯する赤いランプが車体の側面に付いているのですが、特に確認することはしないにしても、ふつうはこの車側灯が点灯していなければおかしいって気付くハズなんだけど。
ホーム柵が開いているから列車のドアも開いているものだと、何の疑いも持たなかったのでしょうね。
私が在籍していた会社で、私が車掌になってすぐの頃に次のような出来事がありました。
ある駅に停車したのは良いが、運転士が編成両数を勘違いして別の停止目標に停車させてしまった。
車掌が乗務する最後尾の車両はホームにかかっていないために、車掌はドアを開けずにいた。
車掌は運転士に対して停車位置を修正してもらおうと思い、ベルを一回だけ鳴らした。
すると運転士は合図灯が点灯しているし、車掌が出発合図を送ってきたものだと勘違いしてしまい、フルノッチでその駅をあとにしてしまった。
車掌は電車を止めるべく車掌弁を操作することもなく、ただ出発監視をするだけだった。
私が車掌になったころ、車掌から運転士に対して停車位置の修正を要求する場合の決まりがなく、慣例としてベルを一回だけ鳴らすことが多かった。
ベルによる運転士に対する出発合図は二回鳴らすことになっていたけど、ベテランの車掌を中心に略して一回だけ鳴らす人が相当いた。
運転士はドアが開いたことを示す合図灯の消灯を確認する決まりもなかった。(今も無いハズです)
この一件のあと、停車位置の修正を運転士に促す場合にはインターホンを使用することになりました。
この件では車掌が列車を停車させる処置を取らなかったことが問題とされて、たしかけん責処分になったと記憶しています。
今ならば運転士も車掌も両方が処分対象になったと思いますが、時代が違ったわけですね。