テレビのニュースでJR西日本の在来線の車内に抗菌加工を施している映像が流れていました。
旅客の手がふれるであろう車内のいたる場所を、1両あたり2時間から3時間をかけてスプレーしていました。
大阪環状線など8両編成の車両だと16~24時間はかかる計算に。
使用している抗菌剤は効果を3~5年は維持するものだそうで、効果が切れるころにはまた噴霧するのかな。
旅客収入が大幅に落ち込んでいる中でこのような作業と費用がかかるって、経営的には本当に大変なんだと思います。
新型コロナウイルスによってあらゆるモノやコトが変わっていく感じですね。
個人的な感想になるのですが、本音で言うと今回のコロナ禍に関係なくもっと昔から施工してほしかった。
もちろん今回使用されている抗菌剤のように性能の高いものは昔は無かったでしょう。
でももう少しウイルスなどに対する対策は昔から考えてほしかった。
例えば車内で嘔吐される方がいます。
酔っぱらって嘔吐される方が多いのですが、乗り物酔いの方もいれば本当に体調がすぐれずに嘔吐される方もいらっしゃいます。
嘔吐物の処理ですが私が勤務していた会社では、おがくずをふり掛けて嘔吐物の水分をできるだけ吸収させて、ホウキとちり取りでおがくずごとはき取ります。
あとは雑巾などで軽くふいて終わりです。
シートの場合はおがくずを使用せず新聞紙を使うことが多かったかな。
簡単に嘔吐物を処理してビニールのシートなどを被せて終わり。
例えばノロウイルスが流行する冬季って飲み会が多いシーズンでもありますよね。
私が車掌の頃ってあまり感染症に対しての知識を持ち合わせていなかったために、嘔吐物の処理依頼の無線を聞いても
「自分で飲める量くらい把握しろよ」
くらいしか思っていませんでした。
でもノロウイルス感染者の嘔吐物の処理の時は、手袋やマスクをしてアルコールでの除菌が必要だと頻繁に聞きませんでした?
よく言われるようになったのは5~6年前からかな?
乗務員も駅係員も清掃担当者も誰一人感染症対策なんてないままに接していますし、その後はその場所へお客さんをふつうに乗車させています。
そう考えるとあまりにも無策すぎるんじゃないのかなぁって思うのです。
ひょっとしたら会社によっては嘔吐物の処理に対してもきちんと感染症対策を考えて、処理の最後にはアルコールをスプレーするなどしているかもしれません。
でも私が乗務員をしていた頃、私が在籍していた会社では無策でしたね。
新型コロナウイルスもたしかに怖いんだけど、ほかの感染症に対する対策も少しは考えてほしいなぁ。
でも在来線の全車両に抗菌加工をするJR西日本は、私がいた会社に比べるとはるかにマシですね。