また最近オーバーランの記事をよく目にするけど

23日午前8時26分ごろ、JR京浜東北線・日暮里駅(東京都荒川区)で、大宮発鶴見行き普通電車(10両編成)が駅に進入する際、停止位置を約10メートル通り過ぎて停車した→Yahoo!ニュース

20日午前0時半ごろ、埼玉県さいたま市南区のJR武蔵浦和駅で、武蔵野線南船橋発東所沢行きの普通電車(8両編成)が停車位置を約10メートル過ぎて止まった。→Yahoo!ニュース

7月16日、根室線十勝清水駅(北海道・清水町)構内で、帯広発札幌行きの特急とかち6号が、所定位置から約200メートル先で停車した →Yahoo!ニュース

大分県中津市の日豊線今津駅で12日午後11時25分ごろ、小倉発柳ケ浦行きの普通列車が、ホームの先端から約140メートル行き過ぎて停車するトラブル →Yahoo!ニュース

 

居眠りに考え事に熱中症が原因でブレーキ操作が遅れて過走したとの記事です。

これまでも何度も書いてきましたが、運転士や車掌の勤務って原則泊まり勤務です。

正式に泊まり勤務として24時間拘束としている会社が多いのですが、中には午後からの日勤勤務と翌日は早朝からの日勤勤務を組み合わせて、泊まり勤務ではないけどほぼ泊まり勤務としている会社もあります。

ちなみに後者の場合はあくまで日勤勤務×2ですから、泊まり勤務の手当てなどは一切支給されません。

 

そして正式に泊まり勤務としている場合には、勤務終了から翌朝の勤務開始までの時間を6時間程度は開けているのですが、5時間も横になれればかなり長いほう。

お風呂に入ったり、軽食を取ることもあるし(昔と違ってアルコールの摂取は絶対にありません)、朝も身支度が当然必要なので、実際には4時間も横になれればまだマシで、2~3時間しか横になれないことの方が多い。

会社によっては夏の冷房や冬の暖房について、所定の時間に車庫へ行ってパンタを上げて冷暖房を入れていたのでは必ずクレームが来る状態だから、所定の出勤時間より早く車庫へ行かざるを得ないケースもある。

会社としては所定の出勤時間や操業時間に赴けばよいとなっているけど、真夏に冷房の効きが真冬に暖房の効きが弱ければ旅客からのクレームがあればそれはすべて乗務員が悪いとなり乗務を外されることもある。

そうなると真冬なんて仮眠時間がほぼない、そんなケースもあります。

 

さらに休日出勤や残業が当たり前のようにあり、出勤状況を管理する助役にすれば週休2日のうち1日は休日出勤をするのが当たり前、断ることなんてまず不可能な世界。

泊まり勤務の明けでそのまま夕方まで残って残業というのだって、特に珍しくはない。

泊まり明けでそのまま泊まり勤務を残業して、残業明けで自身の正規の勤務に就くことだってあります。

 

こんな状況ですが本社サイドは、人は足りている、現場はきちんと回っていると判断して増員なんてしない。

というか、車掌や運転士なんて急に思い立って増員なんてできませんから。

その上にプラスして本社側は勤務ごとの乗務量(時間)をさらに増やして乗務員の数を減らしていく。

さらにはワンマン運転の拡大で乗務員を減らし、そして行く行くは自動運転によって乗務員自体を無くしていく方向にある。

 

慢性的な睡眠不足、ダイヤが乱れればさらに仮眠時間が削られる、ダイヤ乱れでなくとも旅客からのクレームによって仮眠時間が無くなることだって珍しくはない。

こんな状態で何とか乗務しているのだから、居眠り運転とか急激に睡魔に襲われることは当然ある。

睡眠不足によって熱中症になる危険性も高まるし、目は無理して開けているけど頭は眠っている状態(だいだいこの状態のことを考え事をしていたと報道される)にも陥りやすくなる。

 

マスコミは過走(オーバーラン)というその事実だけを伝えるから、すべての過走事案は乗務員が悪いと捉えられてしまう。

「プロなのに翌日の勤務のことを考えずに遊んでいるのか」

こんな言葉を投げかける人もいますが、クソ暑い真夏のお昼過ぎから最終近くまで乗務して、シャワーも浴びずに仮眠に付けとか、朝は起きてすぐに仕事しろと言われているのと同じですからね。

何度も言っていますが、睡魔に襲われないように乗務できるようにするには、1日当たりの乗務量の削減と仮眠時間の確保、それに伴う人員の大幅増または運転本数の大幅削減しか手はないのです。

それならば自動運転にすればミスもなく文句も言わずに電車が動き続けるという人もいるかもしれません。

実際そう思いますが、車内での騒動への対応、自然災害時の避難誘導といった大きな項目のほか、戸袋詰めを起こしたって誰も助けてくれないし、それこそ駆け込み乗車するとき今ならば車掌がすぐにドアを開けてくれることもあるけど、機械相手となるとドアにぶつかって挟まりケガしても誰も面倒見てくれませんよ。

自動運転におけるシステム障害なんて起きると、乗務員がいないから説明は何もないし、どこかから救出に来てくれるまで数時間は車内に缶詰になるかもしれませんしね。

 

とにかく、私が運転士をしていた頃よりさらに仮眠時間も取れないわりに責任だけ負わされる状態になっていますから、これからもさらに過走(オーバーラン)や車掌のドアの開け忘れなんて事案は増えていきますよ。

さらにひどい事故(福知山線脱線事故など)にならないのが不思議な状態とも言えますよ。

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